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    eto_nanka

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    尻たたきに。百合ハーレムの予定だが序盤も序盤

     私、相崎優菜は男が苦手である。小中学校時代は男子にいじめられたから。自分で深堀りしたいほど話したいことじゃない。小学校時代は「ブス」「シネ」と暴言をずっと浴びせられ、中学校時代は女子を通じて「ビッチ」という噂を流された。男子よりも女子の方が個人的にはマシだ。点数稼ぎだとしても優しくしてくれる子はいたから。

     そんな私も高校生になった。進学先は女子校だ、高校デビューして、友達沢山つくるぞ!入学初日、先生に「次、相崎さん」と自己紹介を施される。

    「おはようございます! 相崎優菜です! 仲良くしようぜイエーイ! 夢は世界平和です!」

     
     そんな時期もありました。
     あの後、「変わった子だね」とヒソヒソ言われ少しクラスメイトに距離を取られました。自分から話しかけに行く勇気もなく、「あれ?私、失敗した?」という思いがグルグルと渦を巻き、夜も眠れず、学校に行こうと思うと頭痛と腹痛がするようになりました。

     こんなに頑張っているのに。こんなに頑張っているのに。神様は酷い。なんで私を普通にできる子につくってくれなかったの。
     もう、限界。

     そして、ヒキニートまっしぐら。現在の私はあれから四か月が経ち、蝉の鳴き声を聞きながらクーラーの効いた部屋でド◯クエをやっています。ちなみにあれから一度も学校に行かなかったので留年確定だそうです。あはは。

     あ、主人公も死んじゃった。「GAME OVER」と表示され真っ暗になったゲーム機の画面に私の死んだ目が映る。

    「もう……死にたい」

     ふと、そう呟いてしまった。高校に行ける気もしないし、私はずっとこのままなのではないか……。
     
     そんなことを考えていた私は、突然目の前が真っ白になった。当然、混乱する。

    「なになに?! なにこれ?!」

     やがて、光は収まり景色が見えてきた。なんか……建物の中? 人がたくさんいる……。人がたくさん?! ひえっ! ヒキニートの私には無茶な試練ですよ神様。

    「ようこそ、マハマヌスジフへ。勇者よ、召喚に応じていただき誠に感謝する。」


     人の群れの中央にいる、比較的豪華な服を着たおじさんが喋りだした。勇者? ここはもしかして……異世界?! あたりを見回すと、私の右隣に二人、スーツとTシャツの男の人がいた。私は対してパジャマ姿だ、恥ずかしい。

    「そなたらにはこの世界――マハマヌスジフに現れた魔王を倒してもらおう。さすればそなたら全員、元の世界へと返すことを約束しよう」

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