膝の上の話 唐突だが、リンクを照れさせたい。それも長時間。
ゼルダはじっと、リンクが日課にしている鍛練を地面に座って見ながらそう思った。
前の呼び捨て騒動で自分だけ赤面祭りだったのだ。その後リンクは弱点について話してくれたのだが、少ししか赤面していないし、正面から見ていない。
むぅ、とゼルダは頬を膨らませた。だけど、肝心の方法がわからない。
ゼルダはリンクを照れさせる方法をあれこれ考えた。だから、防御体制がとれなかった。
「ゼルダ」
不意打ちで呼び捨てで呼ばれてゼルダの肩は大きく跳ねた。頬が熱くなる。いつもは身構えているのであまり熱くはならなくなったのに。
「あ、顔が赤くなった。最近呼び捨てで呼んでもなかなか赤くならなかったから、寂しかったんだよね。まだ耐性ついてなくて嬉しい」
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