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    kurage_honmaru

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    kurage_honmaru

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    先日描いたソッソの絵から、チチェン・イツァーまで吹っ飛ばされたコウモリとディノスたちの話、ワクチャンルート。ふせったに書いたもの。

    ワクチャンルート※だいぶ前に書いたものをベースに手直ししたので、先日の絵と少し食い違うしやや口調が怪しい
    ※流れだけメモ


    ソッソが気紛れに獣形態のままでヤヤウキの外にいたら、おぉっと唐突にいたずらな風が!!コウモリがすっ飛ばされていったぞ!!
    ちなみにいたずらな風と書いてククルカンの風圧と読む。飛行の際は自分が起こす風にも気を配ろう、声かけも大切だ。
     ↓
    チチェン・イツァーまで吹っ飛ばされたコウモリ。目が回っている。
    目が回りつつ、今はディノスの都で自分にはアウェイだと解っているので物陰に隠れようとする。
    ワクチャンと鉢合わせる。
    でっっっっっっかい。あ、口開けた、歯並びすごいなぁもう駄目だ、王のところに帰りたかったなぁ。
     ↓
    (暗転)
     ↓
    今日も素晴らしい体躯ですねワクチャン、貴方がいればこの街も安心だ、とかけられた声に微笑みを返しながら大通りを外に向かっていくワクチャン。
    外に出て密林に少し入ったところで口を開ける。口腔から出てくるのはコウモリ。ティラノサウルスは子どもを口に入れて運んでいたそうな。
    喋ったらバレるため、ワクチャンスマイルで乗り切った。多分うっすらバレてた。
    コウモリは怪我なく意識あり。ずっと口の中だったので、唾液でネトネトにはなっている。ウヘェーって顔をしている。
     ↓
    ワクチャンが声をかけようとしたところで空からカッ飛んでくるソッソ(蝙蝠人間形態)密林にいたディノスたち、蜘蛛の子散らすように逃げる、ワクチャンとソッソだけになる。
    口の中にいると鼓動等が混ざって位置が解らなかった模様。
     ↓
    やっと見つけた安堵で顔が緩んだのも束の間、絵面が最悪(自分のところのコウモリを口に含んでいたと思しき強靭なディノス)、臨戦態勢になる。
    恐竜王もログインした、面白そうだから見にきた。迷惑だな。
     ↓
    「これはいかな仕儀か。いいや申し開きなど聴かぬ、聴くものか。
     名誉と心得よ、快哉を歌え。糧ならず敵として我が鎌にかかるディノスの戦士よ」
    「ヒュー!! いいねぇ、楽しそうじゃねぇか恐竜と蝙蝠の大決戦!! 見逃す手はないよなぁ!!
     ところでお前がうちのデカブツの首刈るのと、そっちのチビが踏み潰されるの、どっちが速いと思う?」
    何しにきたんだ恐竜王(煽りにきました)(意地悪側面が出ている)
    睨み合い、一触即発でヒリつく空気。
    そこにビビりながら叫ぶワクチャン。
     ↓
    「あの、あのさぁ! やめようぜオレ怖いんだけど!
     ちびも怖がってるみたいだし、元から返しに行こうと思ってて!
     そうだよないきなり口に入れたら怖かったよな本当ごめんな謝る、だからやめようぜこういうの!」
    震えて泣きそうなディノス最強の闘士。喧嘩は怖いし苦手。怖いけど頑張って声出した。
     ↓
    剣呑さを抜かれて両者の気が緩む。コウモリは恐竜王が拾って渡しにいく。
    「悪ぃ悪ぃ、遊び過ぎたわ。どうせうちの空飛ぶ馬鹿が巻き込んだんだろ。コイツは風呂にでも入れてやれよ。お前の冥界、名湯揃いなんだって?」
    コウモリを受け取って怪我がないか確認するソッソ。
    「やかましい、貴様が騒ぎ出したあたりで勘付いたわ。貴様も王ならば、自らの戦士に余計な手間をかけさせるな。
     言われるまでもなくこの不愉快、ヤヤウキにて早々に洗い流してくれようさ」
    無事を確認し息を吐くと、コウモリを肩に乗せて触手で軽く押さえる。
    「帰るぞ、もうはぐれてくれるなよ」
    「はいはい、温泉に浸かって平和平和。ここにいたのが黒じゃなくてラッキーだったな、お互い。行こうぜワクチャン」
    背を向けて去る恐竜王。
     ↓
    去り際、ワクチャンがちらっとソッソの方を見るとコウモリが小さく尻尾を振っている。自分も尻尾を振るワクチャン。ふたりの王はそれを見ていない。

    という一日もあったかもしれない。基本ほのぼの。



    ↓(以下本編合流時空、ワクチャンが可哀想)


    本編 花の戦争
    襲撃され壊滅したチチェン・イツァー。
    刻まれて心臓抜かれた老ディノス、どうして?とうめき続けているディノス。
    防御反応で腹や頭を潰されて中身がこぼれているオセロトル。武器を掴んだまま千切れた手足、潰れた頭から血と骨、眼と脳が飛び散り広がるさまはまるで花のよう。

    解らない相手を解れないままに終わった結果が、当たり前にごろごろと転がり積み重なる惨状。
    そこを走りながらふと、コウモリとのことを思い出すワクチャン。

    「やっぱりオレ、こういう辛くてしんどいのより、あのときみたいななんてことない日が、続いてほしかったな。
     誰より強くても、何も解ってやれないままなのは寂しいからさ。これも多分オレの勝手なんだけど。
     もうちょっと何か話せてたら、違ったのかな。オレたちも、こいつらも、あいつらも」



    少しこぼれた涙を拭う余力もなく祭祀場に走っていく、強くて怖がりで優しくて喋り慣れていない、とある闘士の話。

    ※オレたち=ディノス、こいつら=オセロトル、あいつら=ソッソとコウモリ(カーン王国)
    暗くしてごめんよワクチャン。
    この後祭祀場に突っ込んで、激昂するオルガに惚れ直すターンになる!!
    まぁそれはそれとして二次です、嘘を吐いていけ。

    ワクチャンは本当いい奴だよな……。
    書いてて、もしかしたら王国時代のソッソにもこういう時期や経験あったのかもしれないと思った。
    怖くても頑張って声出して、誰かのために立ち向かえるから勇者なんだと思うよ。
    もちろん自分を削る程に無理はしないでほしいと、周りも思ったり言ってたと思うけど。
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