インヴィクタジョキョク!!!小さい頃から、ぼく、藻部原雅夫の世界には両親がパーカッショニストだった事もあり、音楽があった。
ぼくにとって、タンバリンやカスタネット、トライアングルは遊び相手で、ぼくがそれらで遊んでいると、両親は上手だ上手だと褒めてくれた。
小学生になると、両親はぼくを音楽教室に通わせてくれて、そこで家ではやった事のなかったシンバルやマリンバ、ドラムと出会い、ますます音楽が大好きになった。
そんなぼくにとって、音楽と共に大好きなもの……大好きな人が出来たのは、中学生の頃だった。
「1年B組、杉元佐一です。よろしくお願いします!!」
入部した吹奏楽部で、この人はすごい、という雰囲気を纏っていた杉元くん。
かっこいいな。
と思って胸が熱くなったのは、見た目だけでなく、トランペットの音色を聴いた時だった。
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