とてもいいおしり 真剣勝負の後はいつだって心地よい疲労感と汗に包まれる。木枯らし吹き荒ぶ冬の日だってそうだ。
試合後の控え室。黙って着替えるネズの後ろ姿に、ベンチに腰掛け、一方的に話しかける。ネズからの反応は、たまに薄い相槌が返ってくるだけだが、全く気にしないオレは構わず喋り続ける。
タンクトップを脱ぎ捨てて、タオルと汗ふきシートでこまめに汗を拭う。乾いた肌にシャツを纏い、次にスパッツに手をかけた。上から順に着替えていく派らしい。話したいだけ話したらすっかり気が済んで、暇になったのでネズの背中を眺めることにした。
しかし、細い身体だ。不摂生な訳ではなく、体力だってある。体質なのだろう。
じっと見守っていると、マゼンタカラーのスパッツがするりと脱げて、まるいおしりが姿を現した。
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