鎖音事案/sideシュミ支部メルレイン「……はぁ…全く…」
ライラ「対応お疲れ様でした。…その」
メルレイン「気を使わなくていいよ、ライラ。
…あれが暴走するのはいつもの事だ。
他支部の職員に掴みかかるのは初めての事だが……全く厄介事ばかり起こすなあの自由人は…」
メルレインは、ため息をつきながら手に持っていた他支部…【灰心支部】からの報告書をみせる。
メルレイン「鎖音事案。…他所でもエルフィンドみたいに連れ去られたやつが居るみたいだぞ。この資料を見る限りな。」
ライラ「都市伝説級…結構厄介な事になってますね…。溶解支部からはジョシュアさん…灰心支部からはキンスリーさん…って、この方達黄昏装備じゃないですか!?」
メルレイン「だーから編成に迷っているんだよ、あのエルフィンドの様子を見る限り、他所も似たような事になっていると思っていいだろうな。…うちの主力が居なくなっているんだ、暫くは業務縮小するだろうし、ある程度は人員確保できるだろう。……だが、あまりゾロゾロと向かっても他支部も居るんだ、邪魔になるかもしれん。…そうだな、4〜5名が良いところだろうか…。」
ライラ「そうなるとまずは先輩と僕……後はオフィーリアさんやクレアさん辺りですか?」
メルレイン「…ま、ライラの言うとおり、結局はそこに行き着くだろうな。…揉め事の後だ、オフィーリアを連れて行くのは気が引けるがな…。そうだな、後はボブも連れて行くか迷っている。」
ライラ「…こんなところで身内びいきは」
メルレイン「してないさ。というより、私がそんな事するやつに見えるか?…あいつはタンクとしてはとても優秀だ。そして何より…仲間と戦う事になっても、気にせずに本気を出せる。…私と違ってな。今回連れて行くのに最適だろう。」
ライラ「先輩………」
メルレイン「…エルフィンドは強い。故に私が出ないのは許されないんだ。ライラなら分かってくれるだろう?」
ライラ「…僕も全力でサポートしますから。」
メルレイン「あぁ、期待してるよ。」
連れて行く職員、そして臨時の職員所属表にスラスラと書き込むと、書類を持って立ち上がった。
メルレイン「……さて、メンバーも決まった事だ。一応管理人に報告してこようか。他部門への報告は任せたぞ。」
ライラ「分かりました。ついでに伝えてきましょうか?連れて行く三人に。」
メルレイン「んー…まぁどうせ知ることだしな…
ついでに頼む。」
ライラ「了解です。それではお先に。」
メルレイン「あぁ、………さて。」
メルレイン「待ってろよ、シズとやら。
エルフィンドは返してもらうぞ。」