再演メルレイン「エルフィンド、見舞いに来たぞ。」
エルフィンド「…毎日ありがとうございます。もう復帰しても大丈夫と言われたので、明日から業務に戻ります。」
メルレイン「…そうか。回復したなら良かった。」
エルフィンド「……まだちょっと、怖いですけどね。」
メルレイン「仕方ないだろ、ずっと精神に負荷がかかってた状態だったんだから。むしろ…この短期間でよく回復したと思うよ。」
エルフィンド「……先輩。あの人は、倒したんですよね。」
メルレイン「ん?あぁ、ちゃんとこの目で見たからな。…言いたいのはそういう事じゃないんだろうが。」
エルフィンド「えぇ。……先輩は、あの人はまだ生きていると思いますか…?」
メルレイン「断言は出来ない。…だが、私はまだ生きていると思う。というか、あれは殺せる代物じゃない。」
エルフィンド「……っ。」
メルレイン「……エルフィンド。安心しろ、暫くは私が付いてるからな。
生きているにしろ、死んでるにしろ、今のお前を一人には流石に出来ん。」
エルフィンド「ありがとう…ございます。正直、まだ心配ではあったので、助かります。」
メルレイン「……さて、そろそろ時間だな。本当ならずっと側に付いていたいんだが…面会時間を超えると流石に怒られる。…じゃあ、また明日。」
エルフィンド「…えぇ、また明日。」
エルフィンド「………さて、お久しぶりですね、『シズさん』」
シズ「…あら、気づいていらっしゃったのですね。」
エルフィンド「まぁ…何となくの勘でしたが…。」
シズ「そうですか。極力悟られないように遠くから見ていたのですがね……さて、エルフィンドさん。」
『再び償いを果たしに行きましょう?』
エルフィンド「…………!」
心は拒否をしたがっているのに、体は勝手にその手を取る。その悪魔の様な微笑みが、美しくも恐ろしい声が、段々と僕の視界を歪ませる。
段々と意識が堕ちてゆく中、最後に聞こえたのは、何度も聞いたあの歌。
先輩…ライラさん…ごめんなさい。
また、迷惑をかけます。