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    hisui0331

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    アベ穹
    めちゃくちゃシリアス、死ネタ風味
    「未来予知する奇物」の効力で未来を見たアベンチュリンの話。

    突然穹の中の星核が活性化し、穹が寝ている時に活動するようになる
    なおその間の記憶は穹にはない

    #アベ穹

    バッドエンドを回避せよ穹は寝ている間にふらふらと歩くようになる。最初は夢遊病だと思われたが、その時間は段々伸びていき、やがて穹が寝ていなくても突然切り替わるように星核の人格が現れる。
    星核は壊滅の星神の力の一端であるためか、穹の中の星核も破壊することを好むようだった。
    最初はふらふらと彷徨うだけだった穹は、いつしか手当り次第に物を壊すようになった。しかも、目が覚めても物を壊したい欲が止められなくなりつつあった。
    さすがに異変を感じた列車組がヘルタのところに連れて行き詳しい検査をすると、穹の中の星核が活性化しつつあることがわかる。
    完全に活性化したらどうなる?そう問う穹に、ヘルタは無表情のままさぁね、としか答えなかった。器の中に入ったままの星核は、活性化するとどうなるのか。それはかの天才ヘルタですら分からなかった。活性化した星核を封印する技術はあるが、非活性にすることは出来ない。
    穹の中から星核を抜くことは一応可能だろうけど、そうすると穹がどうなるかは分からない。
    「取り敢えず、あなたは即刻手足を拘束するべきね。どうなるか分からないから」
    そう言われたって、穹は反対は出来なかった。
    仕方がないことだと思った。しかし列車組は反対したから、取り敢えずは今日は様子を見て、また明日ここへ来ることになる。
    このまま、この破壊衝動を人間に向けるかもしれないと考えるとゾッとした。そうなる前に、穹は自らを封印することを選んだ。
    穹は恋人であるアベンチュリンに別れを伝えに行くけど、途中で穹の人格が星核のものと入れ替わっちゃって、アベンチュリンは必死に止めるけど穹はからから笑いながらアベンチュリンを傷付けようとする。穹なのに穹ではない誰かを、ボロボロになったアベンチュリンは睨み付けた。
    「穹くん、目を覚ましてくれ」
    アベンチュリンは攻撃を防ぐだけで、穹の身体を傷付けることは一切無かった。きせきの力を使ってギリギリだった攻防戦は、ついにアベンチュリンの負けで終わりを告げた。振り上げられたバットは腹へと直撃し、アベンチュリンは地面に伏せた。からん、と音を立てて地面へときせきが転がる。それを目で追っていた穹は、それ目掛けてバットを振りかざした、その瞬間。
    穹の動きが止まり、ぱちりと瞬きをひとつ。その瞬間、アベンチュリンは理解した。「穹」が目覚めてしまったのだと。
    「きゅ、」
    「あ、え?……あ、べんちゅ……こ、れ、俺…が……?」
    穹は唖然として、力が抜けたのかバットを地面へ落とし、とさりと地面に座り込んだ。
    「げほっ、ちがう、ちがうよ、穹くん、聞いてくれ」
    「俺が……俺は……俺は誰だ……?」
    「穹くん、」
    「……誰かを傷付ける前に、封印されるつもりだったんだ」
    「なのに、結局俺はお前を……誰よりも傷付けたくない人を傷つけた……俺は……生きているべきじゃない」
    「穹くん、僕は平気だ。これくらいなんて事ない。だから……」
    「……ごめん、ごめんなアベンチュリン……俺は……お前といられて幸せだった」
    「穹くん、待ってくれ、お願いだ……」
    「ごめんな、バイバイ」
    動きたくても、身体が鉛のように動かない。
    存護の槍が穹の胸に突き刺さる瞬間が、アベンチュリンの美しい瞳に鮮明に写る。存護の槍が散るように消えていき、胸に大きな穴を開けた穹が地面へと倒れた。びちゃりと粘着質な音がして、それから赤がアベンチュリンの視界いっぱいに広がった。それは穹の命の色だった。
    「どう……して……」
    君は何にも、何にも悪くないのにどうして?
    アベンチュリンは痛む腕をどうにか動かして、放り出された穹の手を握った。それは氷のように冷たくて、本当に死んでしまったのだと理解するのには十分だった。

    穹を助けられなかった。ならばもう、やるべきことは一つだけだ。アベンチュリンは護身用の銃を懐から取り出すと、カチャリと頭に向けて銃口を構えた。
    「穹……愛しているよ。大丈夫、僕も一緒に行くからさ。君を一人にはしないよ。」
    アベンチュリンはふわりと笑い、そして穹の後を追いかけた。


















    >>>>retry















    「……🦚?」

    ふと目を開ければ、視界いっぱいに穹の顔が広がっていた。後頭部に感じる柔らかい感触は覚えがある。穹の太ももだろう。
    🦚は即座に状況を理解して、穹の名前を呼んだ。
    「……穹くん」
    「なぁに?凄く魘されてたけど、何を見たんだ?」
    「……穹くん」
    「うん?なに……っわぁ!?」
    🦚は起き上がり、穹を力いっぱい抱きしめた。
    「……穹くん、僕は、今度こそ君を守るよ」
    「?よくわかんないけど、頼りにしてるな!」
    ニシシ、と笑う穹は相変わらず可愛いと思いながら、🦚はあの訪れるかもしれない最悪の未来を睨み付けた。




    「未来の可能性というのは無数にある。運命は1つじゃない。だから、あなたが見たものは数ある可能性のうちのひとつに過ぎないわね。」

    🦚が見た夢の内容を掻い摘んで話せば、ヘルタは素っ気ない顔でそう言った。

    「……それに、あなたが見た夢の中の私も稚拙過ぎる。もしも穹が暴走をしたのなら、私ならすぐにコールドスリープさせるわ」
    「それって大丈夫なのかい?」
    「あぁ、そういえば彼は開拓の加護があるから寒さに強いのよね。……そもそも効果抵抗能力が高いし……コールドスリープできない可能性があるかしら」
    「そういう意味で言ったんじゃないんだけどな」



    「……あんな未来には、絶対にさせないから」

    アベンチュリンは固く誓い、眠っている穹の頭を撫でた。





    的な話を書きたいけどやる気が出ないよ〜〜〜
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