そして星は紡がれる 両親が薬王秘伝の人間だったから物心ついた時から軟禁されて薬王秘伝の人体実験に利用されてきた💫。結果、血が特殊になり、それを生物が取り込むと傷が治ったり不老になったりするようになる。その血を用いて非人徳的な薬を作られてるから、💫は身体のあちこちを切り刻まれてて全身包帯だらけ。痛いけど、💫の血は人を救うのに使うんだよって薬王秘伝に言い続けられてるからって血を採られるのはそこまで嫌じゃないし、むしろ誰かを助けられてると思ってるから喜んでる。
そのうち薬王秘伝の隠れ家が💭軍に知られて抵抗するけど結局みんな捕まる。手足を鎖に繋がれたまま寝台で眠っていた💫も見つかる。薄く白い着物を緩く纏っている髪の長い子供。ただの子供じゃないなと察した🦁が自らぼんやりとした瞳で見つめてくる💫に近付いたら、「俺の血が欲しいの?」って聞かれる。その言葉を不思議に思っていると、先の薬王秘伝と💭軍の争いで割れたガラスの破片を取り、手首を掻き切った。途端、溢れたのは黄金色の体液。💫はにこにこと笑い、その手を差し出した。
「これでまた、誰かを救えるよな?」
💫の血液を検査したら薬王秘伝の生成する薬と同じ成分が検出された。それはつまり、薬王秘伝の薬には💫の血液が使用されていたことを意味する。
💫はずっと投与されてきた薬の影響で普通の人間とは程遠いし、豊穣の忌み物だからってことでゆうしゅうごくに入れられる。🦁はよく会いに行くけど、💫はまるで人形のように何もしない。動くことも、喋ることも。時々思い出すように咳き込んでは吐血してる。
ゆうしゅうごくは💫にとってあまりにも酷な場所だけど、取り扱い要注意人物だからたとえ🦁でも容易には動かせない。看守たちには危害を加えないようにって言ってるけど豊穣の忌み物だからって化け物呼ばわりされている。みんな💫が嫌いだから当たりが強いし、自分の血が誰かを救っていると信じて疑わなかった💫に、その血がどれだけの人間を殺してきたのかって事実を教えてしまう。自分の血が誰かを救うどころか殺していることを知り💫は絶望する。「俺、誰かを救ってるんだと思ってた。だから本当は痛いの嫌だったけど我慢してたんだ。誰かを助けられてるなら、いいんだって、ずっと、俺は、俺は……」って自分が生きることは望まれてないことも信じてた薬王秘伝に騙されていたことも理解してボロボロ泣く。息が詰まって、苦しさに咳が出て、ごぽりと黄金の血を吐いた。上手く息ができなくなり、呼吸音が歪になる。冷たい地面に転がっていると、滲む視界に🦁が写り、身体に温もりを感じた。子供を抱き起こした🦁は心配そうに💫を見つめている。
「お、れを……はやく、ころして」
「……すまない、私が君にしてやれることは何も無いんだ」
そんなうち、⚔️と🕸がやって来て💫を攫う。
「この子は自由に星々を駆ける運命にある。だから、ここにいさせる訳にはいかないの。」
⚔️が💫を抱きかかえる。腰まで伸びる銀灰が揺れた。
「……生まれ変わったこの子と貴方はいずれ再開する。それまでは、私たちに預けて頂戴」
🕸はそう言って背を見せた。🦁は2人をわざと見逃すことにした。
ちなみに💫の存在を知っている人はみんな🕸さんに「聞いて」をされたので誰も何も覚えてない。🦁さんの記憶はあえて消さなかった。
この後星ハンで「君はこれからたくさんの人々を救うのよ」ってセーカクの器に改造されて、その後は全部の記憶を消されてゲーム本編。
ラフ編。🦁さんと初めて会った💫くん、目が合った途端何だか既視感を覚えて「俺たち、どっかで会ったことあるか?」って聞いてくるから🦁さんが驚いた顔した後にふっと目を細めて「……いいや、初めてだよ」って言うんだ……
げんろー討伐後くらいにはよくお茶会をするくらい仲良くなる。💫を知れば知るほど好きになっちゃうし、困ってる人を助けてる話を耳にする度に過去のことが蘇って、君の優しさは生まれつきなんだねって笑う🦁さん。あわよくば、このまま幸せに過ごして欲しいって心から願ってる。