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    明野りお(分裂版)

    @R_Akino081

    某格闘漫画垢からじゅじゅ用に分裂しました。
    夏虎のイラストや小説を投稿します。

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    POIPOI 48

    先輩×後輩パロの夏虎です。
    強くて優しくて、故に儚さのある傑くんは、桜が似合う人だなと考えていて。満開の桜の中で、髪色が桜みたいで綺麗な悠仁くんを抱かせてみたかった、そんな短いお話です。

    #夏虎
    xiaHu

    桜花爛漫 春。遊歩道を挟んで両脇に整然と咲き誇る桜が満開の盛りで、花吹雪が視界をその鮮やかな桜色でいっぱいに染めている。
     日差しに照り返る、白に近い花弁が眩しくて目が眩むようだ。
     ふいに、聞き覚えのある声を耳にした気がして足を止めた瞬間、こちらへ勢いよく飛び込んでくる影が視界の端に映り、振り返って咄嗟に抱き止める。思いもよらない重量に重心を調整して耐えると、大きく見開かれた蜂蜜色の瞳が収まった目と視線が交わる。
    「ごめん!夏油先輩、怪我してねえ?!」
     晴れ空の下吹雪く桜と同じ色で輝く髪色が美しくて、返事も忘れて抱き抱えた少年——虎杖悠仁に、傑は返事も忘れて見惚れてしまった。
    「にいちゃん大丈夫?」
     ちょうど悠仁が飛び降りてきた木の影から、小学校低学年くらいの子供がそろりと身を現す。
    「お兄さんに助けてもらったから大丈夫。ほら、気いつけて持ってな。紐くるって手に巻くといいよ」
     悠仁は傑に抱き抱えられたまま器用に身を捻り、木の上から取り戻したらしい赤い風船の紐を小さな手に握らせた。
     子供は「ありがとう!」と元気な声を上げると、助けてくれたにいちゃんをなぜか抱っこしたままの傑に、一瞬だけ不思議そうな目配せをして駆けていく。
    「先輩、もしかして俺のせいでどっか痛めた?動けない感じ?」
     体幹が良いので、抱かれている間にも負担にならない体勢で傑に捕まっていた悠仁が申し訳なさそうに頭を掻く。
    「ううん、悠仁が上手に飛び込んできてくれたから平気だよ。ただ君が……」
     綺麗すぎて。
     傑は切れ長の目をいっそう細めて、腕の中の桜のような少年を見つめる。
     ぱちぱちと瞬きをした悠仁は、みるみる頬を赤く染めて、ああそれも綺麗だなと思っていたのに、すぐに身を屈めて傑の肩に顔を埋めて隠してしまう。
    「なにそれ、恥ずいし……」
     むずがるように掠れた声色だった。きっとその頬はより赤みを差しているに違いない。
     傑が思わずくすくすと笑い声を上げると、両足をぶらぶら揺らして「平気なら降ろせよな〜も〜」と、愛らしい抵抗が返ってきた。
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    Replies from the creator

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    yukimimikime2

    MEMOこんなかんじで始まる五悠+夏虎のオメガバを書きたい
    ビッチング、素敵です
    ありがとう
    「秘匿死刑は決定事項だ」
    「だからそれを取り消せっていってんですよ」
    「宿儺の指が受肉した人間などもう人ではない」
    「さっさと祓ってしまうのが得策だ」
    「チッ、ったく……」
     五条の表情がどんどんと険しくなっていき、目に宿る光が昏くなっていく。
     マズいなと夏油は思った。
     このまま話していけば結果は目に見えている。
     なんとかこの場を収める手立てはないものだろうか。
    (せめて、猶予だけでも……ならば……)
    「反対にお聞きしたい。あそこまで制御出来ている人間を何故消そうとするのかを」
    「そんなもの決まっている。いつ暴走するかわからないではないか」
    「私たち二人が制御出来ていると言っているのに?」
     夏油の言葉に相手が言葉を詰まらせる。
    「私たちは別に死刑自体を反対しているわけでないのですよ」
    「傑っ」
     シッと夏油は五条に目配せを送り黙らせる。
    「ただ、勿体ないと言ってるだけですよ。アレだけの器はそうは生まれない」
    「何が言いたいのだ」
     クスッと嗤う。
    「全部、集めて食べさせてから祓った方が得策だと言ってるんですよ」
    「そ、それは……妙案だが……しかし」
    「私たちが、特級の二人がしっ 840

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    ニトー

    DONEリクエスト➀「ド田舎村の土地神様ゆじくんに一目惚れした都会っ子の夏さん(ショタのすがた)が、必死に猛アタックし続けて、数十年かけてようやく神嫁(攻)にしてもらえる…」の方。リクエストありがとうございました。
    さらって、白昼夢 片田舎の山奥にある社はとうに朽ち果て、崩れたしめ縄と綻び続ける鳥居とで辛うじてそこが嘗ての神域であったことが察せられる。鬱蒼と生い茂る森に管理者はおらず、年老いた地主は古くからの言い伝えと村の掟とを律儀に守り、不用意に足を踏み入れる事もなかった。
     あの奥におわすは神なんぞ崇高なものではない。古くからある呪物は強固な封印をついぞ破って瘴気を撒き散らし、周辺一帯を呪霊の溜まり場にしてしまった。村人が幾人も被害にあい始めた頃、当時の長はこの呪物を祀りたて、仮の名を神とし、社を建てて事の終息を図ったのである。
     人身供養とは名ばかりの贄は両親のいない子供であった。村の為にと銘打って子供を仮小屋へ押し込め、瘴気溢れる社のその中で呪物と共に一夜を過ごさせた。子供は空腹に耐え兼ねて呪物を飲み込み、そうしてそのまま、その身は呪いの檻として社に根付いた。ひとはそれを神として崇めることで幼子への罪悪感の払拭とし、おぞましい存在による人死にがこれ以上でないことを願ったのだった。
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