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    大福餅

    @Wagashi_415

    色々な界隈をほっつき歩いてる餅の内輪ノリ倉庫のようなもの。うちの子、ボイテラ、🧭(特にボイバグ)について主に描くかもしれない。擬人化とか現パロ・学パロ含むので注意

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    大福餅

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    突発ボイバグシリーズ、短文〈極〉

    ババ抜きボイバグ 「ボイドール、今日はこれで勝負だ」
    そう言ってバグドールが持ってきたのは、トランプのセット。そう、ババ抜きで勝負しようと言うのだ。売られた勝負は買うのが、この2人の間の信条。ボイドールもニヤリと笑って答える。
    「良いでしょう。今日もワタシが勝ちますので」
    「ハッ、言ってろ。今日はボクが勝つ。今日はオヤツを賭けるぞ」
    手早くカードを切って配る。最初にババを持ったのはボイドール。表情は変わらない。そのまま最初に揃ったカードを捨てていく。一方のバグドールはどこかご満悦だ。機嫌良くカードを捨てる。誰からみても、ババを持っていない事は明らかに見えた。ボイドールは無表情のまま、ちらとバグドールの方を見てカードを取る。ハートの9。揃って捨てる。続いてバグドールの番。取ったのは、ジョーカー。自身の手札に加えた直後、得意気だったバグドールの表情が一気に曇る。一瞬でスン、と無表情になった。続けてボイドールがカードを取っても変わらない。取ったのはスペードの6。揃わなかったのでそのまま持っておく。次にバグドールがボイドールの手札からダイヤの4を取って2枚のカードを捨てても、表情は固いままだった。しかしボイドールはこの時点でその理由を勘付いた。
    「…もしかして…」
    次のボイドールの番。予感を確信に変えるべく、試してみる。直感で左から2番目のカードに手をかける。表情は変わらない。続いてその隣のカード。まだ変わらない。そしてその隣のカードに手をかけた時だった。
    「!」
    ぱっとバグドールの表情が明るくなった。本人は気づいていないのだろうが、ババが自らの手札から無くなろうとしているのが嬉しいのかそれが表情に出てしまっているのである。吹き出しそうになるのを堪えながら、ちょっと魔が刺して、どのカードを取るか迷うフリをしながらバグドールの表情を伺っていく。ババに手をかける度に、面白いくらいにコロコロと表情が変わる。ついにボイドールは耐えきれずに吹き出してしまった。
    「っ…あはははっ…!!」
    「なっ…!!何で笑うんだ!!」
    本人は至極真っ当、大真面目なのだろうからそれが逆に面白い。怒るバグドールを傍目にボイドールの笑いはそこそこ長い時間止まらなかった。何とか暫くして笑いを収めた後はもう決着まで然程時間はかからなかった。何故ならババの位置が丸わかりだからだ。反応を見て、ババを避けてカードを引いていくだけだった。ぐぬぬ…と悔しそうな表情を浮かべるバグドールにボイドールが告げる。
    「…アナタ…ずっとババの位置が筒抜けでしたよ…?」
    「はぁ…?煽りか?」
    「いえ、そうではなく…ワタシがババに手をかけた時にアナタは満面の笑顔になるんですよ。お気付きで無いですか?」
    「はぁ……!?」
    やはり気づいていなかったようだ、バグドールは驚きに目を丸めた。が、すぐにキッとボイドールを睨む。
    「っ、良いか、今日は負けたが明日は必ず勝つ!それまでに…表情にも出ないようにする!!」
    「ふふ、はいはい」
    負けず嫌いのバグドールが愛しくて、可愛らしくて、またボイドールは微笑んだ。
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    大福餅

    DOODLE超弩級シリアス、ドシリアスの軍パロifルート。バグチャンが勝ったもしもの話
    軍パロボイバグ(if) ボク達の軍は、次なる戦いの場所へと向かっていた。ニンゲンの限界を超えた能力を持った集団であるボク達は、どんな戦いであっても負けというものを知らなかった。特別な能力を持ち、身体能力も通常の人よりもずっと高いから当然だが。
    「…バグドール様、敵が接近しております。戦闘の準備を」
    「……分かった」
    エラードールからそう言われ、いつでも銃を抜き取れるよう準備する。敵軍が見えてくるまでそう時間はかからなかった。先頭に立って歩いているのは、真っ白な髪をツインテールに束ねた少女。そしてその背後には______。

     「…!?」
    「あ…………」
    少し前、ボクを助けた長髪の少女。敵軍だという情報は知っていたが、まさかこんな所で再会するとは思っても見なかった。相手もこちらに気づいたらしく、元々大きな丸い目を更に見開いた。こぼれ落ちてしまいそう。しかしあまり気を取られているわけにはいかない。戦闘に入るまでもう時間は無かった。相手の軍が一斉に武器を構える、そして同時にボク達の軍にも臨戦体制になるよう指令を出す。先頭を歩いていたツインテールの少女がこちらに飛び込んでくると同時に戦いの火蓋は斬られた。軍刀の鋒を躱して銃口を少女に向ける。発射と同時に少女の姿が消え、少し先に現れる。まるで瞬間移動をしているかのような速度だった。こういう時こそ落ち着いて、相手の動きのその先を見なければ。銃を使う手前、動きの素早い相手には多少の不利が付き纏う。だからそれを頭で補うのだ。時々身体の側まで迫る刀を銃身で受け止める。弾いてなんとか隙を作る。弾が尽きたら次の銃を抜く。リロードの時間すらも作れない。時々反応が追いつかずに刀がボクを掠めて傷を作る事もあった。傷から溢れる血が目に入って狙いが定まらない事もあった。それでも負けるわけにはいかない、と気配だけで銃弾を放つ。
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