❏設定❏
・二人とも成人済み
・彰人→恋人は作らない主義
・冬弥→人物像の設定はなし(後で設定するかも)
❏本文❏
彰人「……」
彰人:バーのカウンター席でお酒を飲みながら、憂鬱そうに溜息を吐く
彰人(……ったく、どいつもこいつも、もうすぐクリスマスだからって浮かれやがって……)
彰人:街中を歩いていた時のことを思い出しながら、苛立たしげに目を細める
彰人(恋人なんかいたって、めんどくせえだけだってのに……それでも、こうして欲求不満にはなるし、無性に寂しくなる時があるんだよな……)
彰人:グラスの中で溶けた氷が割れ、カランッと音を立てて酒の中を転がっていく様子を眺める
彰人(だからって……わざわざ、こんなしみったれたバーまで足を運んできて、一夜限りの相手探しなんて……我ながら、どうかして……)
冬弥:バーに入店してきて、彰人の隣りに座る
彰人「――……!」
彰人:冬弥の横顔を見て、思わずといった様子で息を呑む
店員「いらっしゃいませ、ご注文は?」
冬弥「おすすめはありますか? できれば、甘さは控えめで……」
彰人:冬弥の顔をじっと見つめる
冬弥:彰人の視線に気がつく
冬弥「あの、なにか……」
彰人「……! あ、いや、別になにも……」
冬弥「そう、ですか……」
彰人「……」
冬弥「……」
彰人・冬弥:無言でお酒を飲みながら数分が経過するも、お互いのことが気になるのか幾度となく相手の様子を横目でうかがう
彰人「……」
冬弥「……」
彰人・冬弥:酒のせい、または別の理由からか、段々と赤く染まっていく相手の頬に煽られてしまい、ごくりと喉元を上下させる
彰人・冬弥「あの……よければ、一杯奢らせ……」
彰人・冬弥:二人同時に声をかける
彰人・冬弥「――……!」
〜数時間後〜
彰人「まさか、こんなに意気投合するとは思わなかったな」
冬弥「そうだな」
彰人・冬弥:すっかりと打ち解けた様子で話が弾んでいる
彰人「しかも、年齢も同じ……なん、て……」
彰人:いつの間にか冬弥が自分のことをじっと見つめてきていることに気がつくと、会話の途中で言葉を途切れさせて頬を染める
彰人「……この店に来たのは、初めてなのか?」
冬弥「ああ」
彰人:ふいっとそっぽを向いて誤魔化すように当たり障りのない質問をしながらも、ドキドキと高鳴っていく心臓の音に意識が向くのと同時に、これ以上の探り合いは無意味だと確信する
彰人「……」
冬弥「……」
彰人:そっぽを向いたままでも感じる冬弥からの熱い視線に体が熱くなっていく感覚を覚えながら、ゆっくりと口を開く
彰人「あんな言葉を、口を揃えて言ったんだ……最初から、お互いにその気があるのは分かってる……冬弥も、そうだろ……」
冬弥「……、ああ……」
彰人:ゆっくりと冬弥に視線を戻すと、すでに酒の影響で赤く染まっていた顔を更に赤らめながら冬弥の顔をじっと見つめる
冬弥:無言で彰人の顔を見つめ返す
彰人「一応確認すっけど……冬弥は、付き合ってるヤツとか……」
冬弥「いるとしたら、俺達は今ここで出会ってはいないだろうな」
彰人「ま、まあ……そう、だよな……」
彰人:出会って間もないとはいえ、冬弥が誠実な人間だということは会話の内容から分かっていたため、愚問だったなと思いながら苦笑いを浮かべる
彰人「……」
冬弥「……」
〜場面転換〜
彰人「……っ、は、あ……っ、ん……冬、弥……」
冬弥「……、……」
彰人・冬弥:ラブホテルの空き部屋に入り、キスをしながらお互いの服を脱がせつつベッドに向かって歩いている
彰人(そう、いえ……ば、冬弥って、どっち……なん、だ……って、……っ!?)
彰人:冬弥に追いつめられるように後ろ向きに歩かされていき、ふくらはぎになにかが当たった感触を覚えると同時に背後からベッドに倒れ込む
彰人「――……っ!?」
冬弥「……」
冬弥:ぎしっというベッドのスプリング音を響かせながら彰人の上に覆いかぶさると、獲物を狙う獣のような目つきで彰人を見下ろす
彰人「――……っ!」
彰人(な、なんにも聞いてねえ、けど……冬弥の、この雰囲気、は……)
冬弥「彰人」
冬弥:今にも食らいつきそうな雰囲気とは裏腹に優しく名前を呼びながら、肌蹴させたばかりの彰人の服の隙間に手を滑らせる
彰人(や、やっぱり……オレが、ヤられる側……なん、だよな……)
冬弥:くすぐるような手つきで彰人の胸の先端に指を這わせ、その場所を指の腹で軽く押し潰したり、かりかりと爪先で引っ掻いたりしながら、反対側の胸の先端に舌を這わせる
彰人「ん、あ……っ、は……あ……冬、弥……あ、あ……っ、ん……」
冬弥「……」
彰人(冬弥が、そっち……で、よかった……オレも、こっちが、いい……し……)
彰人:快楽に流されぼんやりとしてきた脳内でそんなことを考えながら冬弥の首に腕を回すと、今から冬弥にされることを全て受け入れようとするようにギュッと抱きしめる
〜場面転換〜
冬弥「――……っ、……」
彰人「や、あ……! あ、あ、ああ……! あ、ん……! とう、や……っ、とう、やあ……っ、も……っ、だ……め……! はげ、し……すぎ、だ……って……! ま、た……イく……っ、イっちま、う……か、らあ……っ、あ、あ、あああ……!」
冬弥:彰人の中に深々と突き立てた性器を激しく出し入れしながら、すでに何度も中出しをしたことでトロトロになっている彰人の中の感触に身震いをしつつ、恍惚の表情で彰人を見下ろしている