愛、scream ミーンミンミンミン……。
生茂る緑。焦げる影。田んぼ道、炎天下の案山子は麦わら帽だけを頼りに細い腕をさらす。
風鈴の音。ポツンと一軒ある駄菓子屋の軒下で、青の錆びれたベンチに座って五条先生がアイスを食べている。四人は座れるであろうソレに一人四肢を投げ出して。
手にしたオレンジの氷菓子に噛り付く。一口で支柱の棒があらわれた。何故か急に酷く腹辺りが痛い。
先生の喉仏が見えた。瞬時食われると何故か認識し目を瞑る。
何も起こらない。恐る恐る目をあけると、高く蛍光灯が眩しかった。
今度は急激な寒気。やたらと色んな人と目が合う。よく見れば硝子越しな事に気付く。焦点をずらし反射した内側が見えた時、勢いよく風が吹いた。先生だ。にっこり笑う先生に掴まれている。
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