ソファでぐうたれていると悠仁が来た。顔を見ただけでも僕のHPは回復を始めたのに、二、三言葉を交わした所で電話が鳴る。
仕方なく部屋をあとにする時、僕の座っていたソファに入れ替わり悠仁が座った。
「せんせー温かいね」
抜け殻のぬくもりに身を寄せて笑う君。
はー可愛い。
「またね、ゆーじ」
「応! 気を付けてね」
◇
楽しそうな声の方へ足を向ける。覗く教室には僕の受け持つ生徒たち。
「オツカレサマンサ~」
僕を見て嬉しそうに返事をしてくれるのは一人だけ。
「せんせーおかえり」
立ち上がりハイタッチ。なんならハグしても……そう思い両手を伸ばしたが、悠仁は気付かず流れるように出口へ。丁度次の授業への移動のようだ。
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