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    れめしし😈🦁
    真夜中に二人だけで悪いことをするれめしし🍜

    真夜中の背徳行為「そんなワケで、いつもより早いが今日の配信は終了だ。それじゃあ、観測者の諸君。ゴキゲンよう。次回も絶対オレを見ろよ」
     配信を終えると、ふとエナドリが切れていることを思い出した。ついでに、敬一君への手土産でも買っていくか。メッセージアプリやりとりを確認しながら、オレはペンギンマークのあの店に向かった。
     店に着くと、エナドリを数本かごに入れ、手土産を探しながら店内をぶらぶらと歩き始めた。
     そして、ふと目に止まったのはラーメンの棚。
     棚にズラリと並ぶラーメンが、こんな時間のせいかどれもこれもやたらとうまそうに見える。
     カップ麺タイプのお湯を注いで三分で食べられるお手軽なやつから、少し手をかけて作る袋麺タイプの本格派まで選択肢は多い。
     何とはなしに眺めているうちに、すっかりラーメンの口になったオレはひとつひとつのパッケージに目を走らせる。
     こんな時間に、敬一君と一緒に食べるならカロリーは低い方がいい。
     パッケージのカロリー表示を確認しながら、できるだけ敬一君の健康意識に配慮したものを探す。敬一君は普段はストイックに食事を制限していて、糖質が多いだとか、タンパク質が少ないとか言ってジャンクフードの類は避けている。
     けれど、月に一度くらいはその制限を解除して、チートデイだと言ってオレ達に付き合って菓子とかジャンクフードを食べてくれる。
     そのチートデイのタイミングがそろそろなワケだけど、こんな夜中にラーメンでも食おうって誘っても断られるかもしれない。だからオレは、糖質五〇%オフ、カロリーハーフと、敬一君の自制心をほんの少しだけ揺らしそうなフレーズの袋麺を一つ選んでかごに入れた。
     
     敬一君の家の呼び鈴を鳴らすと、普段よりちょっと間を開けて敬一君が顔を見せた。
     何時頃に着くよ。とは連絡していたけれど、予定よりは三十分早く着いた。
     あれ? 今日の敬一君はやけに艶っぽくて、それでいてどこか気まずそうにしている。
     一体、どうしたんだろう? なんて、なんにも気付かないフリをしてとぼけたいけど、オレはその理由をきちんと理解している。
     だって、今週はまだ一度もしていないから。
     別に抱くとか一言も言っていないけど、期待して待ってたんだよな、敬一君は。
     オレが来る時間に合わせて念入りに準備して、そうしたらちょっと気持ちよくなっちゃって……そんなタイミングでオレが来たから慌てて手を洗って出てきたってトコだな。
    「よ、予定より早くなるなら連絡しろよ」
     少しだけ吃りながらも、嬉しさを隠せない様子の敬一君がかわいくて、手の甲にキスをするついでに手の匂いを嗅いでみた。
     ああ、やっぱり。敬一君の手は普段より冷たくて、石鹸の匂いがする。
     敬一君に視線をじっと合わせて見つめてやると、期待してるくせにチラリと視線を逸らす。
     ダメだよ敬一君。そんなかわいい反応されたら意地悪したくなるだろ。
     だからオレは、わざとレジ袋を後ろに隠して敬一君に囁いた。
    「ねえ、敬一君。オレと悪いことしない?」
     その瞬間、敬一の表情がピクリと変わった。
     こうしてわずかに動揺した顔を見ると、どうしても悪戯心が抑えられない。
     言葉と同時に、ゆっくりと敬一君の腹筋に手を滑らせてみる。手のひらから伝わる敬一君の鍛え抜かれた身体が、何かを期待してじわりと汗ばむのを感じると、ますます面白くて仕方なくなる。
    「今月はまだしてないだろ?」
     わざとらしく背後でレジ袋を揺らし、意味深に言葉を重ねてみると敬一君の顔が赤くなり、視線が揺れる。
     いや、本当にわかりやすいなぁ。敬一君って。このレジ袋に何が入っていると期待しているんだか。
     敬一君の期待を煽るようにねっとりと視線を絡ませ、目を細めながら耳元に唇を寄せる。
     わざと耳元で息を吸い込んで、一旦息を止める。
     そして、敬一君の耳元でほんの少しだけ息を吹きかけてみる。
    「……っ!」
     息を吹きかけた瞬間、敬一君の身体がピクリと跳ねた。
     ああ、かわいいな。
     その反応があまりにかわいくて、今度は敬一君の耳にキスをするとそのまま舌先で耳の形をなぞるように舐めていく。
    「敬一君だって期待してたんだろ?」
     キスを耳から首筋へと落としながら囁くと、敬一君は小さく頷いた。
     右手を敬一君の頬に当て、視線をじっと合わせながら、薄っすらと口を開けて唇を舐めて見せると敬一君の喉がゴクリと上下する。
    「それじゃあ、敬一君。今夜は普段と違う、背徳的な事をしてみようか」
     そう言って敬一君の唇を指でなぞると敬一君の期待は更に膨らむ。
     オレを真っ直ぐ見つめながら、小さく頷いた敬一君の唇をゆっくりと塞ぐ……と見せかけて、敬一君から一歩離れる。
     そして、後ろ手に隠し持っていたレジ袋を突き出し、声色だけは甘ったるく、けれど表情は悪戯っぽく敬一君を見つめながら言った。
    「チートデイ♡」
    「……は?」
     敬一君は一瞬フリーズした後、目を見開いてレジ袋を凝視する。
     オレの目論見通り、敬一君はレジ袋を食い入るように見つめ、オレとレジ袋を交互に見つめながら理解が追いつかない顔をしている。
    「ほら、敬一君。ラーメンだよ」
    「あっ、……え!? らっ、!?」
    「だからラーメンだってば」
    「ラーメン??」 
     薄っぺらくて黄色い袋からは、いつものエナドリと、カロリーハーフとか糖質オフと書かれた袋麺が透けて見えるだけ。敬一君が期待してたコンドームとか大人の玩具は入ってないぞ。
     言葉を詰まらせ、何か言いたそうにしている敬一君を尻目に靴を脱ぎ捨て、スリッパも履かずに廊下を歩いてリビングへ向かうと、敬一君はスリッパを持ってオレに着いてきた。
     
     ソファーの定位置に腰を下ろし、テーブルにレジ袋を置き、隣に座るよう促すと、敬一君はオレの足元にスリッパを置いた。
     敬一君は恥ずかしいんだか、悔しいんだか、よくわからない表情でオレの隣に座る。
    「なんだよ!  ラーメンって!」
     敬一君はそっぽを向きながらも、チラチラとレジ袋を見つめている。
    「だってさ、まだだろ。敬一君。今月のチートデイが」
    「チートデイ」
     今日はチートデイだ。と月一くらいの頻度で言っているくせに、敬一君は『チートデイ』という言葉を初めて聞いたかのように復唱する。
    「そう。チートデイだから、ラーメン食べよ♡ってワケ」
    「だからって、こんな夜中にラーメンはダメだろ!」
    「うん。だからさぁ、声に出して読んでごらんよ。ここに書いてあることを」
     敬一君の肩に手を回し、ぐっと身体を引き寄せながら袋麺のパッケージを目の前に掲げてみせる。
    「かっ、カロリーハーフ……」
    「続けて」
    「糖質五〇%オフ……」
    「もっと」
     声に甘さを乗せ、耳元で吐息混じりに囁くと敬一君の身体がピクリと跳ねる。
    「まだあるだろ。最後まで読めよ」
    「高タンパクッ……てっ、低脂質……!」
    「もっと♡」
    「えっ、えんぶんっ、控えめッ……熟成醤油味……!」
     今日の敬一君、意外とノリが良いな。照れ隠しかな。
    「いくらカロリーハーフでも、さすがにこの時間にラーメンはダメだろ」
     とか言いつつ、敬一君は深夜にラーメンを食べるという甘い誘惑に相当惹かれている模様。
     これはもう一押しで確実に堕ちるな。
    「大丈夫だって。これを半分こしたらカロリーは半分の半分じゃん? さらに、ワカメとかほうれん草乗っけたらさ……むしろ、ヘルシーメニューだろ?」
    「……ほうれん草は無えけど、青梗菜ならある」
    「いいじゃん青梗菜ラーメン」
    「……よし。作るか」
     敬一君はついに誘惑に負け、袋麺を受け取るとキッチンへ向かった。
     この勝負はオレの勝ち!
     と、言いたいところだが、どうせならもう少し悪戯したくなるじゃん?
    「ちょっと待ってよ、敬一君」
     鍋に水を張り火にかけようとする敬一君の手をそっと制し、背後から抱きつくように敬一君の腰に手を回した。
    「ねえ、敬一君。オレ、知ってるんだぞ。敬一君が、じっくりと仕込んでたってことを」
     肩口に額を寄せ、甘い声で囁くと、敬一君の動きが一瞬止まる。
    「はぁ!?」
    「へぇ、敬一君てば、それで隠してるつもりなんだ」
     敬一君の肩越し顔を見ると、敬一君の耳が赤く染まっているのがわかる。そこに気づいて、わざと吐息を交えながら囁く。
     トロットロにとろけるくらい、しっかりと……仕込んであるんだろ?」
     腰に回した手を滑らせると、敬一君の体が小さく跳ねる。その反応が面白くて、ついつい耳への愛撫に熱が入ってしまう。だって、敬一君は耳が弱いって知ってるから。
    「な、なんでお前……」
    「いいから、白状しなよ」
     耳朶を甘噛みすると、敬一君が一瞬、ビクッと震えた。息が乱れる音がすぐそばから聞こえてくる。
    「敬一君さ、まさか、一人で楽しむつもりだったワケ?」
     囁きながら、腰に回した手をそっと滑り込ませ、彼の鍛え上げられた腹筋を撫でる。指先でその形を確かめるように触れていくと、敬一君は身じろぎするけれど、逃げようとはしない。
    「……っ、ひとりでっ……」
    「ん? 一人で?」
    「ひとりで楽しむんじゃなくて……お前と……!」
     敬一君の言葉が消えないうちに、腹筋をなぞっていた指をゆっくりと胸の方に滑らせ、肋骨の一つひとつを確かめるように撫で、言葉を続ける。
    「へぇ、オレのために用意してくれたんだ。嬉しいな」
     耳元で甘く囁くと、敬一君の身体がさらに熱を帯びていくのを感じる。
    「そ、そうだよ……お前のために……準備してたんだよ」
     敬一君が、オレの手の甲にそっと自分の手を重ねてきた。
    「だけど、まだ途中で……お前が早く来たせいで中途半端になっちまって」
     敬一君は重ねた手に力を込める。
    「ああ、もうダメだ。我慢できない」
     オレは敬一君の前に回り、敬一君の青い瞳をじっと見つめた。
    「敬一君。オレのために準備してくれてたんだろ? 早く見せてよ」
     視線を絡ませながら、敬一君の頬を指でそっと撫でる。敬一君は小さくうなずいた。
    「あるんだろ? 敬一君がオレのために仕込んでくれた……トロットロの……煮卵が」
    「……に、にた、えっ、煮卵!?」
    「そうそう、敬一君のトロットロの……に・た・ま・ご♡」
    「……そっちかよ!」
    「うん、煮卵。敬一君がオレのために準備してくれてたんだろ?」
     敬一君は大きくため息をつくと、毅然とした態度で首を横に振った。
    「アレは明日の角煮用だ!」
    「一個くらい大丈夫だって。どうせたくさんあるんだろ? 青梗菜だけじゃ物足りないし、栄養バランスもよくなるじゃん」
    「……一個だけだからな!」
     思いの外すんなりいったな。とにかく、オレの読みは完璧だったみたいだ。
     さっき、敬一君がほうれん草は無いけど青梗菜はあると言ってた事と、キッチンの前を通り過ぎた時に感じたうまそうな残り香。コレはオレの……いや、オレ達みんなの大好物の敬一君特製トロトロ角煮が用意されていると睨んだオレは、それをダシにして敬一君をからかってみたワケだけど、やっぱり思った通りの反応が返ってきて大満足だ。
     もちろん、オレだって敬一君とセックスしたいのは山々だけど、たまには焦らしプレイも悪くない。
     そんな事を考えていると、敬一君は冷蔵庫から煮卵と豚の角煮を取り出した。
    「卵は漬けてからあんま時間経ってねえから、まだ味が染みてねーぞ」
    「そうかな。うまそーにしか見えないけど」
    「豚の角煮は我ながら完璧だ。だが、これは明日の晩飯用だ」
    「うん。それもわかってる」
     なんて言いつつも、敬一君は煮卵一つと角煮を二切れ、それと、煮汁も少し取り分けて、煮汁と角煮をレンジで温め始めた。
     ラーメンとは別の鍋で青梗菜を茹でている片手間に卵を半分に切り、作り置きしてあった辛味ネギを添えた。
    「うわ、既にうまそー!」
    「ラーメンに乗せんだからまだ食うなよ」
     煮卵の仕上がりはまさに完璧で、トロットロにとろけた黄身の鮮やかなオレンジ色が食欲をそそる。さらに辛味ネギを添えたら、もうそれだけで一品料理として完成している。
     思わず手を伸ばしかけたら、その手を叩かれて煮卵を没収された。
    「ちゃんとラーメンに乗せてからな」
     麺が茹で上がると同時に、どんぶりにスープを注ぎ、麺を丁寧に入れる。スープの表面には程よく脂が浮き、見るからにうまそうだ。
    「敬一君てば、その気になるとスゲー大胆だな」
    「だって、カロリーハーフだと旨みが足りねえし」
    「角煮の煮汁を餡かけにしてラーメンにかけるとか罪深すぎ」
     ただでさえうまそうなラーメンは、敬一君の大胆なアレンジでさらに背徳感を深める。
     確かに敬一君の言うように、カロリーハーフやら糖質オフの謳い文句が付いている食品はおいしさが足りない。健康志向ゆえに普段からそういった食品を選びがちな敬一君にとって、おいしさハーフというものは身をもってよく知っているのだろう。
    「せっかくだから、にんにくも追加するか」
     敬一君はポツリと呟くと、冷蔵庫から瓶詰めの刻みにんにくを取り出し、具材をラーメンにトッピングし始めた。
     小皿に用意していた煮卵と辛味ネギを餡かけラーメンにそっと乗せ、トロトロに煮込まれた角煮をその隣に豪快に乗せる。青々とした青梗菜と、刻みにんにくを添えれば、敬一君特製餡かけ角煮ラーメンの完成だ。
    「さすがにちょっとアレンジし過ぎたかもな」
    「むしろ最高のアレンジだよ。早く食べよう敬一君」
     後で晨君達に見せびらかせようと写真を撮った後、ラーメンをリビングまで運び、敬一君が作ってくれた餡かけ角煮ラーメンの前に二人揃って座る。
    「いただきます」
    「いただきます」
     互いに手を合わせてから、箸を持つと敬一君は麺を豪快に啜り始めた。オレもそれに続いて麺を啜る。とろみの付いた煮汁は麺にしっかりと絡み、トロットロの煮卵と角煮が麺と絶妙な絡みをみせる。
    「うっま!  やっぱり敬一君の料理は世界一だな!」
    「ははっ、大袈裟だって」
     オレの言葉に敬一君は謙虚なことを言って笑うけど、これは掛け値なしにうまい。
     特に敬一君が手間暇かけて作った角煮は絶品だ。
     一番でかい鍋いっぱいに作ってもすぐになくなって、毎回争奪戦になる角煮は完全に店の味を超えている。
     ああ、やっぱり、一袋を半分こじゃなくて二袋買うべきだったかな。これじゃあぜんぜん物足りない。おかわり。と言いたいところだけど、ここは我慢だ。だって、本当のお楽しみはこれからだから。
     ご馳走様。と箸を置き、エナドリを飲み干して一息ついた後、敬一君の耳元に唇を寄せ、意味深なニュアンスで甘く囁く。
    「ねえ、敬一君。これっぽっちじゃ物足りなくない? だからさ、オレとイイところに行かない?」
    「イイところ?」
     敬一君はその言葉をどっちの意味で解釈し、どっちの意味で期待したんだろう。
     オレはあえてその答えを見ないようにして、どんぶりを片付けるフリをしてキッチンに足を向けた。
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