【簓盧】違法マイク「野良バトル仕掛けられて違法マイク食らっちまった」
「うーわ。出た出た、違法マイク(笑) あれやろ? 猫耳生えたり女体化したりするやつやろ? 零も案外ドジやな~。どんなの食らったん? 見たとこ何とも無さそうやけど、もしかして遅効性のやつか?」
「いや、攻撃されたのは俺じゃねえ。盧笙だ」
「ハァッ!? おんどれ、それを先に言わんかい!! 盧笙は無事なんやろな!?」
「……うーん、10分の1で良いからその心配する気持ちを俺にも分けてほしいもんだぜ」
「何をボソボソ言うとんねん! 盧笙は無事か聞いとるんやこっちは!!」
「あー、わかったわかった。落ち着け。盧笙は無事だ。ただ……」
「ただ?」
「精神年齢が赤子に戻ってる」
「全っ然無事ちゃうやん! どこをどうして無事判定したん!?」
「見た目に変化は無いし健康面でも異常は無さそうだったからな……。あと、この手のは1、2日で効果切れるし。そんなに心配するこたねぇよ」
「そう言う問題ちゃうねん! ちゅーか盧笙はどこにおるんや!」
「あぁ、先生なら部屋の外に転がしてる。先に話しておかないと簓くん聞いてくれなさそうだったからな」
「コラーッ! ふざっけんなよこのオッサン! 俺の盧笙になんてことしてくれとんねん、しばき倒すぞ!! ……ろしょ? ろしょ? 大丈夫か? 俺のこと分かる?」
「うー?」
「おー、よしよし。可哀そうに、酷い目に遭ってもうたなぁ。俺がおるからな、もう大丈夫やで」
「あー」
「元に戻るまでちゃーんと傍におったるからな、安心しい」
「おいおい、まさか一人で面倒見る気か?」
「当たり前やろ。なんや、零も手伝ってくれんのか?」
「いや、悪いがそいつは無理だ。この後予定が入ってるんでな。俺が言いたいのは介護士に手伝ってもらわなくて良いのかってことだ。もし介護士の知り合いがいねぇってんなら紹介するぜ?」
「はぁ? 介護士? おらんけどなんで?」
「なんでって、そりゃあお前、中身が赤ん坊になっちまってるってことは、身の回りの世話を全部、簓くん一人でしてやらなきゃなんねぇってことだぞ」
「それは分かっとるわ」
「分かってねぇだろ。飯や着替えだけじゃねぇ。トイレの面倒まで見るんだ。できんのか?」
「ハッ! トイレ……!?」
「そうだ。血の繋がった家族が相手でも大変だって言うのに、恋人とは言え他人のウンコや小便の後始末ができるのか? 効果が切れるまでにはそれなりに時間がかかるんだ。トイレ問題はどうしたって回避できねぇぜ?」
「……トイレの世話するってことは盧笙のチンコもお尻の穴も見るってことやんな? え、どないしよ。俺らエッチもまだしたことあらへんのに……。ええんかな……」
「いや、今そこ顔赤らめるタイミングじゃねぇからな。絶対。て言うかセックスしてないって冗談だろ? 信じらんねぇ」
「嘘でも冗談でもないわ。まだ付き合ってから1か月しか経ってへんのやぞ。エッチとかそんなん……早すぎるわ……」
「……意外だな。簓くんは付き合った初日に即押し倒して獣みたいなセックスしながら結腸攻めした上にメス堕ちさせてると思ってたぜ」
「そんなんせぇへんわ! 人のことなんやと思てんねん!! 深い愛情と慈しみの気持ちをもって接するに決まっとるやろがい!! そもそもキッスもまだやねんぞ!」
「キッス(笑)」
「笑うな! それに言い方は別になんだってええやろ! キッスでもチューでも! 下剤一箱まるっと飲まして笑ってられへんようにしたろか!?」
「おー怖っ、深い愛情と慈しみの心を持つ人間の発想じゃあないねぇ」
「うるさいうるさい! ちゅーか零、この後予定あるんやろ!? そんならもうさっさと行ってまえっ!」
「悪かったよ、そう怒んなって。初々しすぎてチョイとからかいたくなったんだ」
「趣味悪っ! ホンマ最悪やで、このオッサン」
「厳しいねぇ。とにかく俺はもう行かせてもらうが、何かあったら連絡してくれや。助けにはなるぜ。じゃあな」
「はいはい、ほなね~! ……さてと、ほんならこれからどないしようかね。な、盧笙?」