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    ればさし@namababasex

    @namababasex

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    すおさく前提モブレのどこの部分が好きかプレゼン用
    行為そのものよりその後のさくらくんが危うくてすき

    #すおさく
    poorCrop

    mbr後彼氏にばれる前の一人で抱えてるとこ 朝のチャイムが鳴る直前、桜はいつものように教室のドアを開けた。
     「いつも通り」のつもりなのは桜だけかもしれない。足取りは重く、身体は昨日の出来事のせいでひどく痛む。

    「桜さん、おはようございます!」

     楡井の元気な声が響き、それに続いて一緒に居た桐生、柘浦が「おはよう」と声をかける。視線を巡らせた先に、蘇枋の柔らかな笑みがあった。

    「桜君、おはよう」

     その声を聞いた瞬間、自分がひどく汚れた存在のように思えて、呼吸気管がぎゅっと締まる。ほんの一瞬、目を細めた。

     ──大丈夫だ、何もなかった。何もない。

     そうやって自分をごまかす。誰にも言えるはずがない。言ったところで時間が戻るわけでも、されたことがなくなるわけでもない。あのおぞましい感触も、あの耳障りな声も、どれ一つとして消えやしない。
    うるさい心臓を落ち着けようとゆっくりと息を吐き出し、「はよ」と短い返事をする。その輪の空いている席に座ろうとした瞬間、横からふわりと伸びてきた手がそっと頬に触れる。

    「……桜君、何かあった?」

     蘇枋の声。優しく、いつも通りで、心配してくれる声だった。けれど、その手が昨夜の手と重なった。
    肌が粟立つような錯覚とともに、吐き気にも似た嫌悪感が一気に込み上げた。

    「ッ……!!」

    パァン。
    思い切り払った。反射的に腕が動いていた。手のひらが蘇枋の手の甲を打つ音が、教室の空気を裂いた。教室全体の会話が止まり、空気が一瞬だけ凍った。

    「……っ」

     蘇枋の目が僅かに見開かれ、その表情を見て桜は息を飲んだ。
     やってしまった。違う、これは蘇枋だ。傷付けた。
     しかし心が付いていかず、手の温度が、皮膚を這った感覚が、あの男のものと重なっては吐き気を誘い、口がうまく動かない。。

    「っわ、悪い……!」

     声が掠れていた。頭の中がぐちゃぐちゃになって、ただ謝罪の言葉を口にして桜は逃げるように教室を飛び出した。行き先も考えず廊下を走る。ただ教室から、あの場から離れたかった。蘇枋の表情が頭から離れない。蘇枋の手だったのに、あんなに好きな恋人だったはずなのに。

     ──なんで、あいつの手を思い出した。

     ぐっと奥歯を噛み締め、トイレの個室に滑り込む。ガチャッと勢いよく鍵をかけ、便器の前に膝をつく。込み上げてくる感覚に逆らわず胃の中のものを吐き出した。今朝は胃の中に何もないはずなのに、嗚咽と一緒に液体だけが込み上げ喉を焼く。吐き出すたび、頭の中に蘇枋の声と、あの不快な男の重い体温が交錯して、もうなにもかもがぐちゃぐちゃだ。
    目の奥が痛いほど張り詰めているのに、涙は一滴も出なかった。泣きたいわけではないが、気持ち悪さが先に立って泣くという反応ができずにいる。
     どこに自分の感情があるのか、まるで分からなかった。怒りなのか、悲しみなのか、恐怖なのか。そのどれもが曖昧ではっきりしないまま、胸の奥が張り裂けそうだ。起きたことに対して現実だと分かっているのに、心が追い付いてこない。まるで、自分の心だけが遅れて再生されている映像みたいで、何を感じればいいのかも分からなかった。

     しばらくして吐ききった後、桜は冷たい床に手をついたまま、ゆっくりと頭を垂れて膝の間に沈めた。震える指先が、蘇枋の手の感触を思い出していた。なのに、その手を、自分は――。
     悔しくて、情けなくて、それでも涙は出なかった。
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    AKtyan5560

    DOODLE桜くんがストーカー被害に合う話です。それを皆で解決し、次いでに男を酷い目に合わせます。

    ※ストーカーモブが出ます
    ※モブが罵倒します
    ※モブが癖強めです
    ※蘇の愛が重いです
    ※愛されメインに見えますがすおさくです
    その後ストーカーは海の藻屑と化した風鈴高校にも慣れて、まこち町の桜の見た目を忌み嫌わ無い普通とは違う、桜を受け入れられた生活にも桜自身も少々慣れて来た。何時もの日常が流れ、国崩大火の争いも終わり、慌ただしい日常も落ち着いて来たこの頃、桜は平和な日常を過ごしていた。
    学校も終わり、見回りも入って居なかった為何時もの四人と遊び桐生や柘浦と別れ、楡井と蘇芳に自宅に送られた桜は玄関を開け閉めようとする時に、カタンと音が鳴り手紙がポストに入って居るのに気づく。
    桜のポストに基本手紙が来る事は無い。家賃の催促は家族の方に行き、電気やガス代等も同様だ。通販等も使わない為桜のポストに何かが入る事は皆無である。だからこそまこち町に来てから抱く事が無かった警戒心が働く。ポストを開けると、何かの手紙が入り内容は桜が好きだ、何時も見てる愛しているや風呂に入った時間や、寝た時間、食事をした時間等が書かれており唯一学校の事だけは無かった事に、強く安心し気が抜ける。桜にとって学校は気を許せる仲間がいて安全地帯である為に、彼等に何かをされた場合殴りに乗り込む自信がある。学校迄内容が及んで無い事に安堵した桜は、他にも何かが入っている事に気づき中身を取り出すと、桜の写真が数枚入っていた。友人と遊ぶ所、さぼてんのカレーパンを頬張る写真、仲間に揶揄われ顔を赤くする姿全てが隠し撮りであった。
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