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    umi

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    umi

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    ⚠️人を選ぶ話です⚠️
    犬の🌞(1歳)と赤ちゃんの💎
    ❄️と🌹がナチュラルに同棲してる(※💎は2人の子どもということではありません)
    謎の世界線なので無理そうな方は今すぐブラウザバックをお願いします。
    犬目線で話が進んでいきます。

    わん!うー、わんわん!
    よし、上手く吠えることができた!
    俺は一十木音也、1歳!ゴールデンレトリバーって犬種だよ。マサとレンって人間と暮らしてるんだ。
    あ、マサは本当は聖川真斗って名前でね、髪の毛がサラサラで、ごはんを作るのが上手なんだ。たまに叱られる。
    レンは神宮寺レンって名前だよ。マサより髪の毛が長くて、背が高いよ!俺のことをイッキって優しく呼んでくれるんだ。お兄ちゃんみたいな存在!
    2人とも「あいどる」って仕事をしていて、すごく歌が上手!俺も遠吠えと同じくらい歌には自信があるんだ。だからたまに一緒に歌ったりするよ。
    あ!!もう1人、大事な子を紹介するのを忘れてた。
    ほら、俺の横にいるこの子。…ってあれ?いない!さっきまで俺の隣にいたのに!ちょっと待ってね。
    スンスン、においを辿るよ!!犬の嗅覚は人間の1億倍ってレンが言ってた!どう?すごいでしょ。んー、でも1億倍って何倍?すごいのかな。よくわかんない。まいっか。
    お?においはこっちに向かってるみたい。あー!もしかしてここは!
    やっぱり。いたいた。
    ここに入ったら怒られちゃうよ、もう。

    「一ノ瀬、どうしてここにいるんだ」
    「んー」
    「んー、ではないぞ。ああ、一十木。いいところに来た。」

    マサが俺を見て安心しきった笑顔を浮かべた。
    了解!俺に任せて。ほら、トキヤ。こっちおいで。俺と遊ぼう!
    四つん這いで床に這っていたトキヤのお尻のところを優しく噛んで引っ張る。

    「うー!」

    トキヤが小さくて短い前足を伸ばしてマサの後ろ足を掴んだ。あれ!?意外と力がつよい!うーんなかなか離れないよー、どうしよう。マサ、助けて!

    「いいか、一ノ瀬。台所は危ないものがいっぱいあるんだ。お前に何かがあってはいけない。ほら、一十木も遊ばぬかとお前を誘っているぞ。共に居間で遊んでいてはくれないだろうか。」

    ありがとう、マサ!さっすがマサ!

    「や…」

    トキヤは目をうるうるさせながらマサのことを見上げてたけど、マサの言ってることを理解したみたい。前足を上手く使って俺の方に向き直った。
    じゃ、トキヤ、一緒にリビングに戻ろうね!
    ねえねえトキヤ!何して遊ぶ?ボール遊びも楽しいよね。トキヤは何が1番好き?
    鼻を使っておもちゃ箱をひっくり返してトキヤに俺のお宝コレクションを見せてあげる。
    俺のおすすめはね、これ。ふりすびーってやつ。いっぱい走れるし、上手くキャッチできた時は達成感があるんだ!
    あ、それはダメダメ。俺のお気に入りの骨だから。
    っておーい、トキヤ、どこ行くの?
    トキヤは前足をびたんびたんって動かしながらおもちゃ箱から少し離れたところにある棚に向かってった。
    どれどれ…これは、えほんってやつ?そういえば那月が遊びに来た時にトキヤにプレゼントしてたっけ。ふんふん、トキヤはこれが好きなんだね。でもどうしよっかな、俺はえほん読めないよー。
    マサ……は今ごはん作ってて忙しそう。
    レンは仕事でいないし。
    あれ!?トキヤ、自分でえほん広げてる!
    わあ、上手におすわりもしてる!!ああ!危ない!!!
    トキヤの体が後ろに傾いた。俺はいっしんふらんで走った。
    ふう、かんいっぱつ!
    俺のおなかにはトキヤの小さな体。
    俺はこんなに焦ってるのにトキヤはきゃっきゃって笑ってる。

    「一十木?どうした今の音は」

    マサが急いで走ってきた。
    えっとね、今トキヤが上手におすわりしてて、えほんを自分で広げて、それから…
    一生懸命ワフワフ説明してたらマサが俺の頭を大きな前足で撫でてくれた。うん、そこそこ!優しい手つきが気持ちいい。

    「一ノ瀬を守ってくれたのだな。」

    マサが俺の目を見ながら微笑んでくれた。
    トキヤは何もわかってないって顔して俺のおなかの上で笑ってるけどね。
    トキヤが泣かなくてよかった!
    あ、トキヤ寝ちゃった。おなかがあったかい。俺も眠くなってきちゃった。一緒に寝ようかな。


    レンが「イッキ、ごはんだよ」って呼んでくれて目が覚めたんだ。レンは俺のおなかの上にいたトキヤを抱っこして、空いてる前足で俺の頭も撫でてくれた。マサもレンもいっぱい撫でてくれるから大好き!

    みんなで食べるごはんってたのしい!それにマサの作るごはんはおいしい!友達のアレキサンダーにも会うたびに自慢してるんだ、マサのごはんは世界一だって!

    ふう、いっぱい食べた。食後のデザートも食べたいな。
    キッチンに何かあるかな?宝探しに行くぞー!ってええ!?なにこれ!!!こんなのさっきなかったよね!?!?

    キッチンの入り口には見たことないドアがあった。
    こんなに高いんじゃ飛び越えられないよぉ、クゥーン…。
    悲しくてレンの膝に顎を乗せて開けてって訴えたけど、「ごめんね」って言われるだけだった。

    「一十木」

    なあに?

    「これはとおせんぼというものだ」
    「ベビーゲートね」
    「うるさい、細かいことはどうでもいい。」

    とおせんぼ?べびーげーと?

    「俺の不注意で目を離した隙に一ノ瀬が台所に入り込んでしまったのでな。今後、このような危険が一ノ瀬に及ばないようにしたのだ。それに…」

    それに?

    「一十木は最近盗み食いが過ぎる。お前も台所への出入りは禁止だ。おやつが欲しければ俺か神宮寺を呼んでくれ。毎回応えられるとは限らないが」
    「そういうこと。ごめんねイッキ。」

    ええ!?レンもマサもひどい!!
    ていうか盗み食いバレてた。
    ワンワン抗議したけど2人ともダメばっかり。
    2人に内緒でおいしいおやつを見つけるっていう俺の密かな楽しみはなくなってしまった。

    でもね、この日以来トキヤは眠たくなると俺のところに来て俺のおなかの上で寝るようになったんだ。
    トキヤと一緒に寝ると、体も心もぽかぽかになるんだ。トキヤも同じ気持ちかな?
    宝探し禁止令は出ちゃったけど、俺はトキヤと一緒に過ごすこの時間が今一番大好き!
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