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    結月(ゆづき)

    @22Yuzuki22

    主に小説しか書きません。(絵は見せられるものは書けません)のんびりまったり上げたりしてます。

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    結月(ゆづき)

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    メイドの日
    内容など無い

    メイドの日(5月10日)

    メイド服

    「皆様、今日が何の日かご存知ですか?」
    突然総裁であるラクスがミレニアムに来たかと思えばそんな事を言い出した。
    「えーと、今日って何月何日だっけ?」
    「今日は5月10日よ」
    シンとルナマリアがコソコソと話している中、アグネスははぁーと溜息を着いた。
    「あんた達知らないの? 今日はメイドの日よ!」
    ふふんと自慢気に言い放ったアグネスに、ポカンとした。
    「……メイド? メイドって、あのメイドか?」
    なんでまた? とシンが不思議そうな顔をしていた。コソコソと話しているのがバレてしまうと心配したルナマリアが注意する。
    「シン、声が大きいわよっ」
    「本当、山猿よね。何も知らないんだから」
    アグネスのバカにした発言にカチンと来たのか、シンが声を上げる。
    「山猿言うなよ!」
    「なによっ!」
    シンとアグネスの言い争いが始まろうとした矢先。
    「いい加減にしろ、お前達!」
    何故か一喝して来たのはアスランだった。
    「あんたのせいだからね」
    「……なんで俺が」
    アスランの一喝にもめげずにシンとアグネスは静かに牽制し合う。
    「あらあら。お二人共落ち着いてくださいな。それにアグネスさん正解ですわ。今日5月10日はメイドの日と制定されております。つまり、合法的にメイド服を着て頂ける日なのです」
    ニコニコと微笑むラクスの言葉が引っ掛かった。そういえば隊長であるキラの姿がない事に今更気が付いた。
    キラの事だから機体調整をしているのかと思ったが、総裁がミレニアムに搭乗した時には隣に居た筈だ。

    「……あの総裁。キラさんはどこに?」
    「あぁ。それでしたら、そろそろ準備が出来たと思いますわ。アスラン。お願いします」
    「分かった」
    ラクスの言葉にアスランは文句を言うことも 無く部屋を出ると、少ししてから誰かを連れて戻って来たらしく、部屋の外が賑やかしい。
    「ちょ、アスラン! やっぱりこんなっ!」
    焦った様な声はキラで、珍しく声を荒らげているようだった。
    「いい加減諦めろ。今回のこれはお前への罰だと言っただろ?」
    「うぅ、けど、こんな……」
    半泣きのキラの声が聞こえて来たかと思えば、今度はアスランの甘く囁く様な声が聞こえる。
    「心配しなくても可愛いから」
    「嬉しくないよ!」
    「分かったから。ほら、入るぞ」
    「えっ! 待って! 心の準備がっ!」
    「待たない。ラクス。連れて来たぞ」
    部屋の扉が開き、アスランは逃げられない様にキラの手を掴んでいた。
    「ありがとう、アスラン。キラ、よく姿を見せて下さい」
    アスランに手を引かれ、部屋の中に入って来たのはキラだ。だが来ている服装がおかしい。
    「……キラさん?」
    「え? 隊長? 本当に?」
    「うっそ! 隊長可愛すぎない!?」
    ヤマト隊の三人は驚きの余りに固まった。アグネスだけは直ぐに我に返り、キラの服装を見て大興奮だった。
    キラの着ている服は、いつものコンパスの白制服ではなく、ヒラヒラの白いエプロンを付けた定番のメイドさんスタイルの物だった。長いスカートに足は隠れていて、パッと見はキラだとは気が付かないほど、メイド服姿のキラは可愛かった。
    「うぅ、ラクス……なんで、こんな」
    一人だけメイド服を着せられているキラは、嫌そうな顔をして半泣き状態だ。
    「あらあら。泣かないで下さいな? これはキラへの罰ゲームですわ。キラは何度も何度も私がお食事をきちんと摂るように言ってますのに、最近またサボっていましたよね?」
    「な、なんでその事……」
    「私、キラの事なら何でも分かります。ですからキラへの罰として、一日メイド姿で過ごして頂きますわ」
    「えっ!? こんなヒラヒラした服で!?」
    「当然ですわ。この服なら機体調整も出来ないでしょう? それに、私メイドなキラに飲み物を入れて頂きたいですわ」
    ラクスなりにキラを休ませたいという気持ちがあるのだろう。だがそれ以上に、メイド服を着たキラがあまりに可愛すぎて、自分の欲望を隠せなくなったのが見えた。
    「ラクス、俺にもキラが入れてくれた飲み物を貰えるか?」
    「仕方がありませんわね。今回だけですわよ?」
    キラそっちのけで、ラクスとアスランで会話が進む。
    「いや、飲み物入れるのはいいけど、別にこの格好じゃなくても……」
    スカート姿が恥ずかし過ぎるのか、キラが俯きどうにか着替えたいと訴える。そんなキラの希望を叶えようとする者はこの場には居ない。
    「ダメですよ、キラさん! 今日一日メイドになり切らないと!」
    「そうですよ。私も手伝いますから、隊長が入れて下さった飲み物貰えません?」
    「ちょっと! ルナマリア狡いわよ!」
    シン、ルナマリア、アグネスの三人からも見放されてしまい、キラは一日メイド服を着たまま過ごす事になり、途中からヤケクソになったのか、ラクス達のお願いを聞いていた。
    飲み物を入れるのは勿論写真撮影まで頼まれ、初めは抵抗したが敵に回ったラクスやアスランに勝てるはずも無く、メイド服姿の写真をこれでもかと撮られたのは言うまでもない。

    (キラの秘蔵コレクションがまた集まりましたわ♡♡)
    (カガリにも送るが、俺も写真を引き伸ばして飾るか)
    キラの思いとは反対に、ラクスもアスランも大満足だ。
    こっそりシン達も写真を撮っていた事にキラは気が付かなかった。
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