KRISIS - Delusion..

　　「得之，我幸；不得，我命。」
　　Vezalius忘記自己從哪裡看過這句話。
　　即使原文是另外一種他不懂的語言，他仍然很喜歡這句話。
　　人生所有大小事，全被這八字道盡。


＊＊＊

　

　　「Vanta，你看！Zali成功了！」Wilson興沖沖拿著手機湊到正在給花澆水的Vantacrow面前現寶。
　　後者不明就裡的看了一眼手機畫面，愣了兩秒後也發出驚嘆：「哇喔，他成功了！」
　　「對阿！我就知道他可以的，不愧是我們KRISIS的Vezalius，居然成功發明了透明藥水！」
　　Wilson興致高昂地看著手機上的畫面，戴著白色乳膠手套的一雙手正在拉開手套，本應該露出皮膚的部分則變成了透明，觀眾直接看到了桌上的砧板，甚至連木頭紋理都看得一清二楚。

KRISIS - We are Krisis.　　這個十月很古怪。
　　Vantacrow因私人行程休了幾天假，Vezalius則是出了另外的任務，但Wilson覺得很不對勁。
　　彷彿那場火災意外改變了什麼，又或是他遺忘了什麼。
　　「Wilson，變透明的只有Zali啊，我還在！」
　　Vanta抓著Wilson的手大喊著，深怕對方感受不到他實質的存在。
　　然而Wilson開始擔心這一切只是他的夢，那場火災其實帶走了他的兩個隊友。
　　他被留下了。


＊＊＊


　　「Zali，時間差不多了。」
　　「好。」
　　Vezalius信衣踱步走向Vantacrow，長時間待在實驗室裡、即使外出任務也被隱藏在繃帶之下的皮膚本就白皙，如今穿著黑色高領毛衣讓他的臉色更加蒼白。

人を殺した🔮と親友の🐑が逃避行に出る話①ep.1
『雨は、空と地面とをつなぐ世界で一番きれいな糸なんだよ、だからね』

雨という字形も意味も綺麗な漢字をそろそろ嫌いになりそうな程毎日雨が降り続く6月、梅雨の季節。
ちょうど今みたいな時間と同じような雨のシーンを描いた小説に指を挟んでを1度パタンと閉じ、組んでいた足を解いた。
機械でできた足が少しのモーター音とともに両足で床を踏みしめる。

放課後の学校図書館を利用する生徒は意外と多い。
雨で部活が無くなった生徒が多いからだろうが、誰も好き好んでこんな古典文学の黴臭いコーナーには来ない。
だからここは入学以来俺の城になっている。

ちらりと右目を動かして銀の髪ごしに時計を見たら、最終下校時刻30分前になっていた。

🔮と🐑が高三の夏に逃避行に出る話②ep.3
雨粒が屋根から落ちていくのをただぼんやりと見ていた。
機械の手足を持つ彼は、人一倍人に優しいし、人一倍努力家だ。
なんでも出来る兄と比べられる事が多かったからか、面倒事を避けるその性格からか、彼は入学当初から優等生というレッテルが貼られていた。
そんな彼のレッテルを自分が外すことを何度夢見た事か。

家庭環境に恵まれず、いつもどこか違う場所からみんなを見ている自分にさえ優しい彼。

彼が準備してくれたタオルを頭にかけ、彼シャツをしようとして出来なかった結果破ってしまった彼のシャツへ視線を移す。

身長差はあるのに、彼は短めのトップスばかり着るからか、憧れの彼シャツはできなかったし
そもそもズボンがぶかぶかとかではなく普通に入ってしまったのでシャツ1枚でいるわけにもいかなかったのだ。