信仰心は命を救うのか?「ウゲェ、お前にそんな趣味があったのかよ!?」
部屋に入ってきて早々、Deimosが大きな声を出し、Hankは眉を寄せる。
「ひいたぜ」
「お前が何を思おうとどうだっていい」
DeimosとHankの目線の先には首輪と鎖で壁に繋がれたグラント。元気があるようで首輪を外そうと床を転げ回るが身体に鎖が絡みついていきとうとう身動きが取れなくなってしまった。
「う……ちょ、首、絞まっ、苦し……飼い犬死にますよ?いいんですか?グフッ、お助け……!」
「騒がしいなコイツ」
Deimosが芋虫になったそれを靴の先でつつき遊び始める。
「お前といい勝負だな」
Hankは興味を失ったようで、マグカップを1つ、奥から持ってきて囚われのグラントを背にソファーに腰掛ける。状況に似合わないコーヒーの香ばしい香りが部屋を包む。
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