Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    nonono94rd

    @nonono94rd

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 3

    nonono94rd

    ☆quiet follow

    すみません、まだ途中です。オンリー中に文章増やしていくスタイルで……最悪ですみません
    書けたとしても全年齢部分だけなので誰でも読めます。サークルカットすけべ詐欺すみません。後日、若い姿に変身したロナ(中身はおじさん)×ドラ(見た目中身おじさん)のすけべパートを追加してpixiv、ギャレリアに投稿します。

    うっかりで吸血鬼化させてしまった30年後ロナドラ(仮題) それは本当にいつも通りの日だった。
     まではいつも通りの日だった。
     
    「痛ッ! お前なぁ、強く噛みす――」
    「ロナルド君っ……っ! あ、あっ……」

     週に数回、ドラルクは俺のことを吸血している。もちろん合意の上でだ。この習慣は俺たちが付き合い始める少し前から始まって、今も週に一度か二度は必ず機会を設けていた。
     恒常的に俺のことを噛むようになる前は人間を噛んだことがほとんど無かったようで、噛むのが下手としか言いようがなかったドラルクも今では上手に吸血できるようになった。そんなドラルクが痛く噛むようなことはとても久しぶりだったので俺はびっくりして思わず声をあげた。
     何があったのかとドラルクのことを見ると、彼はブルブルと震えていて尋常ではない様子だった。黒目がひょこひょこと動き、めったにかかない汗が滲んでいる。強めに噛んでしまったことに対する反応だとは思えなかった。それよりももっと大変なことをしでかしてしまったような、可哀想な様子に俺はさすがに深く心配して声をかけた。
    「お、おい。大丈夫か……? どうした? ドラルク」
     ドラルクは動揺しながら言葉を紡ごうとしたが、それよりも先に俺は身体の違和感に気がついた。
    「……ん? あ、あれ? なんか体がアツいような……」
    「あの……あの、ロナルド君……」
     ドラルクが何か言おうと口を動かす。俺の身体のあちこちからメリメリという音がする。まさかこれは……。
    「あっ、あのっ……わざとではなくて……」
     俺はこの時にはさすがにドラルクが何をやらかしたかわかっていた。
     そしてここ数年でだいぶ落ち着いたドラルクが珍しくあわあわとしている前で、俺は十分な時間をかけて吸血鬼となった。
     

     それは本当にいつも通りの日だった。
     ロナルド君はその日頼まれていた依頼を一件こなし、ギルドからの応援要請を受け二時間ほど大量発生した下等吸血鬼と格闘してからお腹を好かせて帰ってきた。私はというと、依頼に同行してロナルド君をからかい尽くしたあと、呼び出されたロナルド君には着いて行かずに家で大人しく夜食を作っていた。
     ロナルド君が帰ってからは、彼とジョンに夜食を食べさせながら私も一緒に食卓につき少し牛乳を飲んだ。
     そしてその後にっぴき揃って一緒にお風呂に入った。

     そこまでは本当にいつも通りだったのだが、この後に問題が起きた。
     実は、私はこの二十年以上ずっとロナルド君から直接血を飲ませて貰っていた。それは私たちが付き合う前、お互い好きだと分かりあっていたような微妙な関係だったときに始まった。この行為は何がきっかけで始まったのか今となってはよく覚えていないが、私たちはそれからすぐに付き合い始めた。
     ロナルド君の首元から直接吸血するこの時間は何にも変えられない大好きな時間だったのだが、私は過ちを犯してしまった。
     吸血鬼化させること自体が過ちではもちろんない。だが、私たちの間には同意どころか、ロナルド君の将来に関する相談の一つもなかったのだ。
     しかも、私がロナルド君を吸血鬼にしたあとの第一声は謝罪でもなく「わざとじゃない」などという、ふざけた言葉だった。わざとではないにせよ、まずは謝罪を第一にすべきだった。
     
    「ごめっ、あの、ほんとにごめん、あの、つい、吸血鬼に……」
    「そ、そりゃ、わかるけどよぉ」

     ロナルド君は、誰の目から見てもわかるほど尖った自分の耳を触りながら困惑している。
     彼の耳だけでなく、立派に光る牙や血色の悪くなった肌、そして何より真紅に光る瞳が私のしでかしてしまったことの取り返しのつかなさと重大さを訴えてきた。
     私の動揺が伝わったのか、尋常でない私たちの様子に気づいたジョンが予備室に突入してきて状況を把握し、青い顔をした。

    「ヌァッ」
    「お祖父様! お祖父様に言ったら人間に戻る方法もあるかもしれない!」
    「あるわけないだろ。人間になった吸血鬼なんて聞いたことねーぞ」
    「……ヌー」
    「そう……だよね」

     何か言わないと、言わないとと思うのに、うっかりで吸血鬼化させてしまうだなんて取り返しのつかないことをしたのはさすがに初めてで、かける言葉が思い浮かばない。いつもは滑らかに動く私の口はどうしようもなく固まってしまった。ジョンも私たちの顔を見比べては何も言えないでいる。
     そんな私たちを見かねてか、ロナルド君が口を開いた。

    「あー……えっと、明日、いろいろ挨拶回り行かねぇとな」
    「あ……いや、その……」
    「なっちまったもんは仕方ねぇだろ。お前も気にすんなよ」
    「……ヌー」

     種族が変わったばかりのロナルド君は変身にエネルギーを使って疲労したのもあってか、結局良いとも悪いとも言わないですぐに寝てしまった。責め立ててくれればいいものを彼は私を責めるようなことは一言も言わなかった。

     次の日、私は日が沈む前に棺桶の外の物音を聞いて目を覚ました。というより、実はほとんど眠れていなかった。ロナルド君のことを思うと悠長に寝ていられなかったのだ。
     そろりと棺桶の蓋を開けると、そこでは家を出る支度をしているロナルド君がいた。
    「ロナルド君、どこに行くつもりなんだ。まだ日も落ちていない時間じゃないか……」
    「あー、そのことだけど、さっき試しに日に当たってみたらいけそうだったから。ちょっと外出てくるわ」
    「なっ! なんでそんな危険なこと!」
     もしそれで大変な怪我を負ったりしたらどうするつもりだったのか。ロナルド君の周りには日光が平気な吸血鬼が何人もいるから麻痺していたのかもしれないが、彼の行為はあまりにも危険すぎた。しかも人が近くにいない環境で試したことは本当に最悪すぎる。もし試すにしても、初めは日がちょうど落ちる時の弱い日光を手の先端などほんの一部に当てて確かめるべきだったのだ。さすがに全身に浴びて確かめたわけでは無いと思うが、それでもロナルド君の体に何かあったらと思うと私は心臓がギュッと傷んだ。
     最近の私はロナルド君の怪我に対して、以前よりも敏感になっていると思う。それはロナルド君への執着が減るどころか日に日に増しているからなのだと思うが、もし、それが今回のことを引き起こした原因になっているなら……と考えを巡らせたところで、ロナルド君が私に「それじゃ、行ってきます」と声を掛けてきた。

    「なっ、待ってくれ。だから一体どこに」
    「とりあえずギルドだろ? あとは兄貴とヒマリのところにも行ってくる。ほかはまたおいおいで」
    「そう……わかった」
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺👍☺💴💴💴💴💴💴💴
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    nonono94rd

    PROGRESSすみません、まだ途中です。オンリー中に文章増やしていくスタイルで……最悪ですみません
    書けたとしても全年齢部分だけなので誰でも読めます。サークルカットすけべ詐欺すみません。後日、若い姿に変身したロナ(中身はおじさん)×ドラ(見た目中身おじさん)のすけべパートを追加してpixiv、ギャレリアに投稿します。
    うっかりで吸血鬼化させてしまった30年後ロナドラ(仮題) それは本当にいつも通りの日だった。
     まではいつも通りの日だった。
     
    「痛ッ! お前なぁ、強く噛みす――」
    「ロナルド君っ……っ! あ、あっ……」

     週に数回、ドラルクは俺のことを吸血している。もちろん合意の上でだ。この習慣は俺たちが付き合い始める少し前から始まって、今も週に一度か二度は必ず機会を設けていた。
     恒常的に俺のことを噛むようになる前は人間を噛んだことがほとんど無かったようで、噛むのが下手としか言いようがなかったドラルクも今では上手に吸血できるようになった。そんなドラルクが痛く噛むようなことはとても久しぶりだったので俺はびっくりして思わず声をあげた。
     何があったのかとドラルクのことを見ると、彼はブルブルと震えていて尋常ではない様子だった。黒目がひょこひょこと動き、めったにかかない汗が滲んでいる。強めに噛んでしまったことに対する反応だとは思えなかった。それよりももっと大変なことをしでかしてしまったような、可哀想な様子に俺はさすがに深く心配して声をかけた。
    2701

    recommended works