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    づちを

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    づちを

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    書きかけの自創作小説ですが、アホほど登場人物が出てきます〜誰〜。
    親子は名前のあるモブです
    男×男の佐倉子(さくらこ)とテディの話を書きたかった気持ちだけ置きに来た💪

    出会い(書きかけ)がその地区に着いたのはもう一週間も前の事だった。周りに一切の情報を出さないと言われるこのホワイトルージュ地区。きっとしっかりとした規律があり、それを治める人物もさぞかし厳格な者なのだろう。ここではどんな人物に会えるのか、どんな地域なのかなんて心が弾んでいたのも、その一週間前のことである。
    今はと言えば、
    「へぇ!坊ちゃん旅人なのかい、そりゃご馳走するよ!」
    「わ!ありがとうございます!」
    振り返ること二日前、遂にお金も底を尽いて困り果てて路地に座っていた時、偶然近くを通りかかった親子に助けて貰っていた。
    「ねぇ、お兄ちゃんってさ!名前なんてーの?」
    「僕?僕はテディ!」
    「今更かい明(あきら)…でも私も聞いてなかったね、テディ君ったらさっきまで寝ていたんだからさ」
    ははは!と豪快に笑いながらご飯をよそってくれるのは明君のお母さんの蘭さんだ。
    お父さんは明君が小さい頃に他界したらしく、明君のことは女手一つで育ててきたという。
    「にしてもテディ君、どうして旅をしようと思ったんだい?これまでにも色々行ってきただろうけど…」
    大変だろう?と心配そうに聞いてくる。
    「そうですね…でも大変だけどとても楽しいんですよ!色んな人とも出会えるし、友達もいっぱいです!」
    「いいなーテディ、友達いっぱいで」
    「明も友達いっぱいいるだろ?しっかりしな!」
    そう言われても少し、むすくれる明君の背中をパシッと蘭さんが叩く。
    「明君の友達はどんな人がいるの?」
    「お!テディも気になる?俺の友達!」
    「あぁ、気になるさ」
    そう言うとすぐに明君はご機嫌になり、ペンと紙を持ち出し、沢山の似顔絵を描き始めた。
    「ごめんねぇ、テディ君気を遣わせて…」
    「いえとんでもない!僕も気になるんです、明君の友達」
    「元々明は友達が少なくて…だけれど、最近は沢山の子と遊べているみたいで」
    「何かキッカケがあったんですか?」
    「そりゃもう!」
    「全部佐倉子様のおかげだぜ!俺がクヨクヨ悩んでた時、助けてくれたんだ!」
    「へぇ、凄い人なんだね!僕も会ってみたいなぁ」
    僕がそう言い、二人の顔を見ると明君は顔をキラキラさせて、蘭さんも嬉しそうな表情だった。
    「カッコよくて強い人なんだぜ!佐倉子様!どんな相手からも俺達を守ってくれるんだ!ホワイトルージュ地区皆の憧れなんだぜ!」
    「ますます楽しみだよ」
    「でな!」
    「こーら明、アンタこれから宿題する約束だったでしょ!」
    「げっ…」
    「テディ君も、明日から色んなところを探検するならもう寝ちゃいな!」
    「はい!」
    おやすみなさい!と自分用に用意してもらっていた部屋へと入り、布団に横になる。
    蘭さんと明君のようにきっとこの地区にはいい人が沢山いるんだろうな…なんて、考えながら目を閉じて眠りについた。


    「じゃあ行ってきます!」
    「行ってらっしゃい!楽しんでおいで」
    蘭さんに見送られながら、僕は家を出て外へと足を踏み出した。
    今日は天気が良くて、少しジリジリと日が照っているようで、上着を羽織ってくるには暑かった。
    各地を旅する中でも、争いがあったり事件があったりするものだが、今のところここへ来てそんな事に出会ってはいない。出会いたい訳では無いが、そんな事はないに越したことはないからだ。
    「おや、そこのお兄さん」
    「僕ですか?」
    「えぇ、少し後ろにズレた方が良いかと」
    「右?」
    突然の声に戸惑いながらも、スっと後ろにズレた瞬間だった。
    ─────ヒュッ
    そんな音が似合うような感じで僕が先程まで立っていた前を何かが横切った。
    かと思えば、凄い音を立てて壁に何かが激突し、壁がへこんでしまっていた。
    僕はフラグとやらを無事に回収していたらしい。
    「アンタ、コイツの仲間?」
    「い、いえ!違います!」
    と言うか今初めて見ました…と言う言葉を心の中で呟きながら、声のした方を見た。
    するとそこには、抹茶色の毛色のケモ耳がついた青年と、先程の声の主であろう左目に大きめのボタンをつけた、両腕の無いサイドテールの青年が立っていた。
    「じゃあ証明はできる?」
    「え」
    「おとぎ君、いくら取り締まり月間だからといって…ちょっとカリカリし過ぎでは?」
    「うるさいなザヂバ先輩、ぼくは一件でも多く取り締まって佐倉子に褒めてもらうんだ…!」
    「あの、その佐倉子さんって…」
    「何?今度はアイツになんかあるワケ?」
    「違います!その佐倉子さんって人を知ってるんですか?」
    僕がそう聞いた時、目の前の二人は口をポカンと開け、固まっていた。


    「なんだ早く言ってよ、他の場所からの旅人だなんて」
    「あはは…すみません…」
    「仕方ありませんよ、あんなドタバタしている時に言うタイミングが無かったんですから」
    あれから事情を説明した僕はセントラルと呼ばれる広場の噴水の前のベンチに三人で腰掛けていた。
    ケモ耳の青年はおとぎ君、ボタンが着いている人はザヂバさんと言うらしい。二人は部下に先程捕らえた人を渡して僕に話をしてくれていた。
    「でも珍しいね、佐倉子にお客なんて」
    「怖い人なの?」
    「まさか、とっても優しいんだけど」
    「?」
    「……アンタまで佐倉子に頼られると…あの人持たなくなっちゃうからさ」
    「え」
    寂しそうな声でそう言うおとぎ君に、ザヂバさんはそれをフォローするように僕に声をかけた。
    「頼られると何でもやっちゃうから、心配なだけだよ、おとぎ君は」
    「いや、頼み事とかじゃなくて、ただ会ってみたいんだ!皆が凄いって言ってる佐倉子って人がどんな人なのか、ただ気になって…」
    「…きっと佐倉子君も喜ぶさ、君みたいな旅人が来るのも滅多に無いしね」
    ニコリと笑うザヂバさんに、僕は相槌を返した。
     少し経って、
    「本部に呼ばれたけど、どうせアンタも来るでしょ」
    と、心を読んだかのようにおとぎ君がそう言うので、僕はありがたくついて行かせてもらうことにした。
    道中街の人の視線を凄く感じた時があったが、おとぎ君がギロリと睨みつけると、すぐにその視線も別の方へと向いた。
    それからもう少し歩いて、先頭を歩いていたおとぎ君が建物の前で立ち止まった。
    「着いたよ、ここが本部」
    「公務責任委員会…」
    僕が館名板に気を取られていた時
    「あれ、おとぎが言ってた旅人くんってキミの事?」
    後ろから凛とした声色が聞こえた。
    「おとぎ君、この人が佐倉子さん?」
    「あれっ、そう見える?」
    「んなわけないでしょ!」
    機嫌を良くした気怠げな女性と、それに対して怒るおとぎ君。
    「ごめんね、私は霜方ニコよろしくねー旅人くん」
    「テディです、こちらこそよろしくお願いします」
    ペコリと会釈をすると、ニコさんはあははと笑っていた。
    「ほら、さっさと行くよ、待たせる訳にはいかないから」
    「そんな厳しくないから安心してね、テディくん」
    「は、はは」
    苦笑いが出た
    ニコさんはどうも飄々としていて掴みにくい雰囲気の持ち主らしい。しかし、楽しそうなメンバーだなとも思いつつ、僕は公務責任委員会の建物へと足を踏み入れた。



     のだが、見事におとぎ君達三人とはぐれてしまい、迷子になってしまっ
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