かわいいヤツ「お前ってさぁ、そんな感じなのにかわいいって言われんの怒らねぇよな」
なんで? と特に答えは期待していないのが丸わかりの調子で疑問を投げかけたディアッカに、アイスワインのグラスを口に運びかけていたイザークが片眉を上げてグラスを元の位置に戻す。
「何だ急に。そんなことそう言われないぞ? というか、そんな感じってどんな感じだ」
「言うじゃん、俺が。そんな感じってのはまあ……ツンツントゲトゲしてる感じっていうか、見た目褒めたらすげぇ睨んで怒鳴ってきそうな感じっていうか」
「社交辞令でも世辞でもないとわかれば、別に睨みも怒鳴りもしない。容姿に関しては両親から受け継いだものだというのもあるが、何かしら褒められることがあればこれまでも簡単な礼くらいは言ってきたぞ」
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