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    ゴジラ屋の山賊

    rong
    mkgroは傲慢大魔王でng大好き、ngsisrはroのことほんと~に好きだねと豪語している山賊です。
    ふたりの関係性が大好きです。
    話しかけられるとちっちゃい手のひらサイズになって応答します。

    (非固定の民です。)

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    ゴジラ屋の山賊

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    1000字未満の掌編です。
    まだ付き合ってないrong。

    ごほうび「凪! 迎えに来た」

    真夜中だった。頭上に月が出ていて、もう俺は眠たくって欠伸していたのだけれど、あいつの声でハッと目がさめてしまっていた。
    真夜中に、玲王が会いに来てくれた。たったひとりで。どうせすぐ近くにSPがいるやもしれないと思っても、名前を呼ばれると全部なかったことになる。

    「ずっと待ってたのか? そんなところで」

    自室の窓で頬杖ついて、玲王の言う通り、俺はずっとこの瞬間を待っていた。たぶん来ないだろうな、サッカー関係ないし。一時間前から何度も思ったことが、あっという間に覆されていた。
    だってあの御影玲王が、俺に会いに来た。

    「レオ、こんな夜中に外出ていいの?」
    「ったくお前が“連れ出して”って言ったんだろうに……。行くぞ、凪。起きてたご褒美に、とびきりのもの用意してあるから」

    ご褒美で釣られようなんて思うな。生理的に出てきたあくびを噛み殺し、俺は玲王を見下ろして、

    「ご褒美って? どこ行くのさ」

    と、面倒くさいけど聞いた。
    聞かれた玲王は明るく両手を上げて、「うるせえやつ!」と元気に言う。

    「行き先はレオ・シークレットプレイス」
    (ださ……)
    「ご褒美は、車の中で用意してる」
    「言えないの?」
    「言ってほしいのか?」

    はやく来いよ、と言われて、俺はもう立ち上がっていた。仕方ないなぁとか、面倒くさいよとか、眠いとか独り言をこぼしながら、「チョキ行ってきます」とだけ言う。これから明日の朝まで帰らないから。

    「やっと来た」

    玄関の鍵を締め終えた俺に、玲王が歩いてくる。俺よりすこし目線が下の男。きらきらした目が月より眩しくて目を細めていると、勢いよくその光が迫ってきて、やわらかい感触がした。

    「ご褒美その1な」
    「続きは?」
    「車で」

    これで、俺達って付き合ってないんだよな。
    玲王は俺になんでもくれる。
    献身も、ご褒美も、唇も、

    (切)
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    CottonColon11

    DONEこちらはパロディボイスの発売が発表された時にした妄想ネタを、言い出しっぺの法則に則って書き上げたものです。
    つまりボイスは全く聞いていない状態で書き上げています。ボイスネタバレは全くないです。
    ※二次創作
    ※口調は雰囲気
    ※本家とは無関係です
    科学国出身の博士と魔法国出身の教授が、旅先で出会うはなし 高速電車で約五時間乗った先の異国は、祖国と比べて紙タバコへの規制が緩い。大きい駅とはいえ喫煙所が二つもあったのは私にとってはとても優しい。だが街中はやはりそうもいかないようで私が徒歩圏内で見つけたのはこのひさしの下しか見つけることはできなかった。

     尻のポケットに入れたタバコの箱とジッポを取り出す。タバコを一本歯で咥えて取り出して、箱をしまってからジッポを構える。……ザリ、と乾いた音が連続する。そろそろ限界だと知ってはいたが、遂に火がつかなくなってしまった。マッチでも100円ライターでもいいから持っていないかと懐を探るが気配は無い。バッグの底も漁ってみるが、駅前でもらったチラシといつのものか分からないハンカチ、そして最低限の現金しか入れていない財布があるだけだった。漏れる舌打ちを隠せない。
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