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    masasi9991

    @masasi9991

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    おやすみ前にいちゃいちゃしているデググラ

    ##デググラ

    ごきげんなので 今日はごきげんな日だ。もう寝る時間だというのがもったないくらいの素晴らしい胸のワクワク。眠りたくない。しかしこうしてお布団の中に沈み込んでいるこの時間も含めて、今日というとってもいい日の一部なのだ。
     少し冷えるような秋の夜だがお布団の中はとてもとても暖かい。あと少し重い。胸の上にグランツが乗っかっているのだ。そしてこの重さがまた、非常にちょうどいい。安心する重さだ……、とても暖かいし。それはさっきも考えたか。しかし何度考えたっていいじゃないか。おれの胸の上に乗っかってゴロゴロしているグランツは暖かくてちょうどいい重さで、とてもすごい。
     こんないい日の夜に、本日の採掘で見つけた宝石のカケラを指につまんで覗き込んでいる。爪の先より小さなトルマリンの原石は売ってもあまり高い値は付きそうになかった。この小ささなのに中心に黒鉄鋼らしき不純物も入っているし。しかしそれが何かの目のような、優しい形にも見える。特にこうしてランプに透かしてみていると、なおのことだ。キラキラ。どこかで見たことのある青いキラキラが、ランプの灯りを静かに反射している。
    「ふんふふふんふん」
     ごきげんなので、うっかり鼻歌が! 寝る時間だというのにな。うるさくしちゃ、申し訳ない。
    「あははっ」
    「おっ? あれ、起きていたのか? 今日はずいぶん静かだな」
    「キミが楽しそうなのを、邪魔しちゃいけないかなと思ってさ」
    「邪魔になんかなるもんか」
    「あはははは」
     グランツはニコニコうれしそうに笑いつつ、その柔らかな笑顔のほっぺを、おれのタンクトップにぐりぐりと押し付けた。子ねこちゃんのようだ。洗いたての髪がおれの鼻先をくすぐった。石鹸の香り。そしてグランツは髪の色もまた、青だ。
    「その石、売れなくて残念だったな」
    「ム? おれは最初から売るつもりなんかなかったぞ」
    「そうなのか? じゃあ何に?」
    「これは、おれのものにしようと思う! 掘り当てた瞬間から完全に一目惚れをしてしまった! 鉱石というものは値段や希少性は問題ではない。人はときにその人だけの鉱石と運命の出会いをしてしまうこともあったりなかったりするのだ!」
    「あっはっは。そういうことか。羨ましいな、そいつは」
    「いいだろう? グランツも石を掘って掘って掘り続ければいつかそんな石と出会えるかもしれないぞ!」
    「ふふっ。それは楽しみだ」
     片目を瞑って青い石を覗き込み、その透き通った向こうにグランツを覗き見する。グランツの運命の石はどんな色だろうか。明日からおれも探しちゃおうかな。簡単には見つからないだろうが、二人で探せば早いはずだ。
     やっぱり今日はごきげんな日だ。明日からのいいこともいろいろと頭に浮かぶ。いい石に出会えたというのは、とにかくいろいろ素晴らしい! まずとにかくきれいなんだ。
    「何度見てもきれいだ。しじみしじみ……」
    「ンッ? 今、なんだって? しじみじゃ貝のことじゃ、いやっ、そのトルマリンの話、だったんだよな?」
    「トルマリンは貝じゃなくて石だぞ」
    「ぷっ、アハッ! それはわかってるけど、ンンッ、一度にいろんなこと、言わないでくれ! あははははっ!」
    「ムムム? きれいなのはしじみじゃなくて、グランツに言ったんだ。だってお布団の中にしじみなんかいないじゃないか。どうしてしじみが? あっ! わかった、しじみしじみじゃなくてシミジミだ!」
    「ふはっ、あはははっ、そんなこと……あっはっはっはっは!」
    「ムフン。今日はグランツも、いつもにもましてごきげんなようだな!」
     グランツはおれの胸の上でコロコロしながら、笑いすぎのせいか顔を真っ赤にしている。耳まで赤い。そのお耳が腕とか胸のタンクトップがはだけた部分とか、肌がむき出しの部分に直に触れると、ポッとなるような暖かさ。お布団の中がもっと暖かくなってしまう。
     今日はやっぱりごきげんだ。ごきげんなので、今日という日を終わらせてしまうのが非常に惜しい。そんな日はいつもこんなに、おしゃべりが長くなる。
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