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    つ🐼

    @Tetra_gonia1

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    つ🐼

    MAIKINGゆるゆる書いている天使かりむと悪魔じゃみうのパロディ小説その2です
    天使かりむが悪魔じゃみう追いかけて堕天したはなし
    「飛べないとは?」
    「えっと…」

    変わらず雨が降り続いている、朝の10時。
    背中から小さく白い羽を生やした カリムと名乗る赤子は 俺の質問にしょんぼりうなだれている。

    (あしたには、かえるから)

    昨夜、そう言ってすやすやと寝入ったこいつは 俺の服の袖をぎゅっと掴みながらそれはもうぐっすりと眠った。ひとんちのベッドで。
    もちもちとした丸い指をゆっくりと俺の袖から引き剥がし、気が済むまでふにふにほっぺを突つきまわしてやったあと 物音を立てないようにそっと部屋から出た。

    「疲れた」

    ソファに寝転び思わず独り言が漏れる。ただでさえ雨の日の夜は気が滅入るというのに、あいつといるとそれだけで何故かぐったりする。そもそもなんであんな世話を焼いてやったんだ。俺らしくない。
    まあ、明日には帰るというのだから あと数時間で解決するだろう、それまでの我慢だ。

    どうせ起きたらお腹すいただの着替えがないだのじゃみう〜だの言う姿が容易に想像がつくので、まだ雨に濡れたままのあいつの服の他にももうひとつ服を用意しておくかと思いまたクローゼットを漁った。
    前住人の服が詰まったクローゼットの中には 白くてふわ 2063