静かな日々の階段を「これから皆さんには、ちょっと殺し合いをして貰います」
目を覚ましたそこは、見知らぬ広い板張りの部屋だった。最初の印象は、あれ、ここは演練場かな、僕は演練中に重傷を受けて意識を失いでもしたのだろうか、というものだった。
しかし、そうではないということにも直ぐに気付いた。演練ならば自分達の本丸からは六振りの刃選で事足りるのに、此処にはどうやら、僕達の本丸の刀、全員が居る。ぼんやりと座り込んでいる者、状況を把握しようと立ち上がりかけてふらつく者、まだ意識がなくて俯せになったまま動かない者。これは異常な事態だと、その光景は告げていた。そして、演練相手となるべき他本丸の刀らしき姿は、どこにも見えない。
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