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    0421raindrops

    @0421raindrops

    HQ黒研@0421raindrops
    kmtさねぎゆ@0421happy_life

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    0421raindrops

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    黒研です(強調)。高校生の、周りには内緒で付き合ってる2人(高3×高2)。全体的にお上品でないです。直接的ではないですが、念のためポイピクで。受け優位描写あり。🐈がSっぽく感じられるかもしれないので、苦手な方はご注意を。何事にも興味があるお年頃。

    #黒研

    時には、こんな戯れも「俺、童貞じゃねえよ?」
    「マジっすか、黒尾さん!? 信じてたのにっ……‼」
     黒尾が返した言葉に、部室内に山本の悲痛な叫びが響き渡る。
     ――最悪だ。
     にやけた顔が一瞬此方を見たのに気が付き、研磨は大きく表情を歪めて返した。それに、悪い笑みを浮かべたからヒヤリとしたが、高揚するメンバーの目は二人に向かない。話に参加するのも嫌だったので、我関せずの体を貫き、ワイシャツへ腕を通した。
     何からこの手の話題になったのだったか?
     ……確か、いつもの山本による女子マネ希望の訴えが、発端だった気がする。どうしてそんなに拘るのかと夜久が突っ込み、『日々のサポート、そして応援が欲しい』と、同級生は答えていた。それに、リエーフが「クラスの女子が次の練習試合、見に来てくれらしいっす!」と話したあたりから、妙な方向へ進んだのだ。発狂した山本が、何故かバレンタインのチョコレートへ話題を移す。それに犬岡までが参加を始め、付き合った女子の話から経験に及んで――。盛り上がりから反比例するように、山本から生気がなくなるのが分かった。適当なところで終わらせてしまえばいいのに……。女子に話し掛けられない男が、どうして競おうと思ったのか?
     制服に着替え終わり、荷物をまとめた研磨が振り返っても、まだ話は続いている。黒尾は、率先して輪に入りはしない。しかし、煽ってリエーフや山本をむきにさせるから質が悪かった。
    「クロ――」
    「ケンマァアア‼ お前は仲間だよなぁ!?」
    「……はあ? 俺を巻き込まないでよ」
     早くして。幼馴染に声を掛けようとした研磨へ、山本は走り寄ると半泣きで肩を掴み、前後に揺すった。体を捻って振り払うも、新たな獲物を見つけたと言いたげに目を輝かせるリエーフまでがやって来る。
    「でも、研磨さんって年上にモテそうですよね!」
    「何それ? ……意味分かんない」
     助け舟を期待してみるが、肝心の黒尾は制服となったのに、腕を組んで此方を見るだけ。反応を面白がる意地の悪さに、研磨の機嫌は一層下降していく。
    「ほらほら、手が止まってるよ」
    「明日も朝練あるんだから、さっさと帰るぞ~~」
    「は、はいっす‼」
    「夜久さん! 明日はブロック練、したい気分です」
    「ふざけんなっ。しょぼレシーブどうにかする方が先だろ!」
    「ええ~~‼」
     支度の済んだ海が、鞄を肩に掛けながら着替えを促し、夜久もそれに続いた。山本やリエーフなど、異様に盛り上がっていた面々も素直に従い、心配そうだった芝山も安堵の表情を浮かべている。
     ――……やっと話が終わった。
     黒尾の言動に冷や冷やさせられたからか、大して参加もしてないのに異様に疲れた。
    「帰るぞ」
     研磨がぐったり肩を落としていると、頭上から馴染んだ声。いつも通りを崩さない余裕の笑みを、薄く睨みつけてやった。



    『飯食ったら行くわ』
     そう言って自宅の門を潜った恋人は、宣言通りに研磨の部屋へやって来た。黒尾は、ベッドの上で壁に凭れかかる研磨の隣に座り、携帯ゲーム機を覗き込んで質問する。
    「今日、おばさんたちは?」
    「仕事で遅くなるって」
    「なんだ、それなら家で食えば良かったじゃねえか」
    「……その気も起きなかった。最悪過ぎて」
     研磨の返しに、黒尾が盛大に吹き出した。何に対して言っているか、分かっているのだから腹が立つ。強い眼差しを注いでやれば、「悪かったって」と言って研磨の頭を掻き混ぜ、唇にキスを落とした。有耶無耶にされそうな雰囲気が面白くない。頬にぐりぐり拳を押し付けると、恋人は口角を大きく持ち上げる。そうして研磨の肩を抱き寄せ、ふたりの頬を擦り合わせた。
     唇がもう一度重なり、舌で表面をなぞったあと離れていく。ゲームをスリープモードにしたら、黒尾がそれをベッドの宮台へ置き。肩にあった手を背中へ移動させ、研磨をシーツへ横たえた。
     スプリングが軋み、伸し掛かってくる重さ。
     心地よく跳ねる胸の音へ身を委ねたくなるが、なあなあにしてまた悪乗りされたら、堪ったものではない。
    『怒っているんだぞ』
     それを伝えたくて、黒尾の脇腹に弱い拳を何度もぶつけるも、くすぐってえと上機嫌なまま。研磨はいい加減頭に来て、足を軽く蹴ってやる。
    「研磨くん、お行儀悪い。そんな風に育てた憶えはありません~~」
    「俺だってクロに育ててもらった憶えないし。……どういうつもり?」
    「なにが」
    「相手尋ねられたら、なんて答えるつもりだったかって聞いてんの」
    「高一の時に幼馴染と?」
    「それ、もうほとんど答えじゃんっ。意味分かんない」
    「ひててて! ひてえって‼」
     悪びれない様子に鼻を抓んで引っ張れば、黒尾はすぐさま降参を叫んだ。
     お隣さん、幼馴染、バレーボールの相棒。二人を表わす言葉は幾つもあるが、更に恋人の肩書が加わってニ年と少し。
    『わざわざ、言って回る必要はないだろ』
     話していたのは黒尾の方だ。それで暴露するかのように振る舞うのは、本当に理解不能である。交際宣言ならまだしも、あの流れで発覚するのは流石に品がなさすぎるだろう。
    「……へっ。すげえ顔」
     黒尾は研磨の眉間に寄った皴を、指で伸ばす。それに一層深くして対抗すると、機嫌の悪い猫みてえと言って笑い、腕の中に体を包んだ。
    「懐かれてるお前見てるとさ。たま~~に、匂わせたくなるんだよ」
    「それなら、もっと別の話題にしてよ。バレるのと同時に俺たちヤってますって周りに認知されるの、最悪すぎる」
    「お前の口からヤってるって聞くの、結構クるかも。もっかい言って」
    「…………」
     反省する素振りのない男は、研磨の腿を掴んで左右に開き、中央へ膨れた股間を擦り付けてくる。そっちがその気なら、此方にだって考えがあるのだ。炎が揺らぐ瞳を見つめた研磨は、その胸倉を掴んで自分へ引き寄せた。
    「とにかく。ああいうバラし方は嫌だから止めて」
    「……了解。ごめんな」
     漸く聞けた素直な謝罪に、研磨は目を細めて薄い唇に優しく吸いつく。服を掴んでいた手を離し、頬へと触れて指先でなぞった。
    「まあ、でも。……悪い子にはお仕置きが必要だよね」
    「へ……?」
     大きく見開く鳶色の瞳。それに研磨は笑みを深め、顔の脇にある左手を捕まえた。人差し指の先に口付けると、舌で根元までゆっくりと辿り、間を先端でぐりぐり擦る。
     黒尾の唇より溢れた吐息。
     瞳をとろけさせ、舌は尚も動いていく。隣の指をのぼりきると、今度は咥内へ迎えて前後に動かした。わざと音を立てて吸えば、見下ろす男の呼吸が浅く、早くなる。
    「けんっ……‼」
     ズボンの上からでも、かたちが分かるようになった中心を足でねっとりと撫で。指を解放した口で耳朶を食み、鼓膜を直接震わせた。
    「口と手と……、足。どれが一番好き?」
    「…………」
    「クロ。答えて」
    「く、くち」
    「つぎは?」
    「…………て?」
     疑問形と、少し長い間が引っ掛かる。足と答えたかったけれど、変態くさくてためらった?
     ――……まあ、それでもいいよ。
     今日は上手に騙されてあげる。
     掠れ声、そして興奮を隠しきれない瞳に、研磨は唇を舌で舐め。黒尾の服に手を入れると、鍛えられた腹の隆起を指で確かめた。
    「くっ……」
    「だったら、今日は足で可愛がってあげる」
    「口じゃねえの?」
    「それじゃあ、お仕置きにならないでしょ?」
     ほら、早く。
     耳元で囁けば、喉仏が大きく動く。
     ほとんど思い付きかに近かった、戯れ。当初の目的はどこへやら? そこより導かれた背徳的な状況に、最早視界に映るのは自分たちだけ。
     今にも喰われそうな、獰猛な眼差し。
     それが研磨を捉えたまま、ズボンのジッパーが下ろされていく。伸し掛かる男の首へ腕を巻き付け、抱き寄せて。
    「いい子だね」
     甘く囁き、ゆっくりと足を伸ばした。
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    0421raindrops

    DONE黒研です(強調)。高校生の、周りには内緒で付き合ってる2人(高3×高2)。全体的にお上品でないです。直接的ではないですが、念のためポイピクで。受け優位描写あり。🐈がSっぽく感じられるかもしれないので、苦手な方はご注意を。何事にも興味があるお年頃。
    時には、こんな戯れも「俺、童貞じゃねえよ?」
    「マジっすか、黒尾さん!? 信じてたのにっ……‼」
     黒尾が返した言葉に、部室内に山本の悲痛な叫びが響き渡る。
     ――最悪だ。
     にやけた顔が一瞬此方を見たのに気が付き、研磨は大きく表情を歪めて返した。それに、悪い笑みを浮かべたからヒヤリとしたが、高揚するメンバーの目は二人に向かない。話に参加するのも嫌だったので、我関せずの体を貫き、ワイシャツへ腕を通した。
     何からこの手の話題になったのだったか?
     ……確か、いつもの山本による女子マネ希望の訴えが、発端だった気がする。どうしてそんなに拘るのかと夜久が突っ込み、『日々のサポート、そして応援が欲しい』と、同級生は答えていた。それに、リエーフが「クラスの女子が次の練習試合、見に来てくれらしいっす!」と話したあたりから、妙な方向へ進んだのだ。発狂した山本が、何故かバレンタインのチョコレートへ話題を移す。それに犬岡までが参加を始め、付き合った女子の話から経験に及んで――。盛り上がりから反比例するように、山本から生気がなくなるのが分かった。適当なところで終わらせてしまえばいいのに……。女子に話し掛けられない男が、どうして競おうと思ったのか?
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