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    かがり

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    かがり

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    れめさめ。大正風・妖怪ミステリ風味パロ。大正時代に似た雰囲気の架空都市・帝都で妖怪関連のいざこざを解決する軍組織・特務課に所属する憲兵れめと軍医さめさんの物語。

    特殊設定れめさめ。(探偵事務所を出て)「この後はどうする?」
    真経津探偵事務所を出た後、叶が村雨に問いかけた。
    「昨夜の検死を調べに戻る、そろそろ結果が出ているはずだ」
    そう言って、先ほど、手みやげに渡すかと思われていた饅頭を昼飯代わりにもぐもぐと食べている。「あなたはどうする?」と饅頭の箱を叶に渡して言った。
    「直接、司法解剖に行くわけじゃないからまずは吐かないだろうが、検死結果を見るだけで顔を青くして食欲を失くす者もいる。腹に何か物が入っても大丈夫か?」
    叶は悠然と饅頭を一つ受け取って齧りながら言った。
    「礼二君、オレを何だと思ってんの? 趣味でユミピコと野生の咎人狩って処刑したり自主的に見回りして悪戯する妖怪切り捨てて回ってる男だよ? それにそんな繊細な心配してくれんの?」
    「……。そういえばあなたは、そうだったな。なら問題ないか」
    村雨は更に露店で足を止めると、容器に入った果実水を二つ、買って片方を叶に渡した。
    どうやら村雨は護衛役に、ただ後ろを立ってついて歩いているだけの人形ではなく、一緒に仕事をする、パートナー性を求めている。そんな態度が叶には感じ取れた。
    「礼二君ありがと。んで昨日の変死体だけど、アレ溺死だっけ?」
    「……ああ。足元が暗くてよくは探せなかったが、どこかから歩いて来たような濡れた足跡は見かけられなかった。あの溺死体は道端、【あの場に忽然と現れたんだ】」
    「ああ。オレもざっと見たが、足跡は確かになかった。近くを見たが、落ちるような堀も小さな川もなかったはずだ、オレもそれが気になっていたんだよな」
    「……医局に戻ればもう少し詳しいことは分かる、着く頃は昼になるだろうが、それだけは調べるぞ。それを終えてから、昼だ」
    「了解」
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