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    カイピロスカ

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    #レイマシュ
    leymash

    僕の旦那様は最強!お題 「旦那様」

    - ̗̀⚠︎ ̖́-注意- ̗̀⚠︎ ̖́-

    ・マッシュ君神覚者if
    ・ほぼ会話文。な上にあんまりお題に添えなかった…無念…
    ・モブが出てきます。レイン君よりモブのが喋ってます。
    ・そしてそんなモブに捕まっちゃって危ない目にあいそうなマッシュ君がいます。危ない目にはあってないし全然未遂です。
    ・ちょっと拗れて変な愛され方するマッシュ君。
    ・以上その他諸々よろしければ↓↓↓




    ─━╋ (ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ) <パルチザンッ




    魔法局には世界最強の夫婦が在籍していると言われている。あの世界を混乱に陥れたイノセント・ゼロを討伐したマッシュ・バーンデッドと、その息子であるデリザスタを討伐したレイン・エイムズ。
    イノセント・ゼロの被害が大きかった地域程、知らぬ者はいないと言っても過言ではないぐらい有名な夫婦だった。ましてや、手を出そうなど考える命知らずなど、現れるはずもなかった。



    ・・・



    ここは都市部からかなり離れた小さな村である。主要産業は農業であり、自然豊かで人口はそれほど多くない、集落のようだった。
    そんな村に似つかわしくない青年が2人歩いていた。

    「こんなに遠いところに何しに来たんですか?」
    「それは昨日も来る途中も散々話したのに、1ミリも覚えていないのか」
    「僕の脳みそをあまり舐めない方がいいですよ」
    「……よくそれでイーストンを卒業できたな」

    呑気に話しながら2人が向かったのは、この村の教会だった。
    この村には古くから伝わる魔道具がある。なんでも神から魔法を授かった時に、不思議な魔道具も授かったというらしい。その魔道具はこの地に置かれてから村全体に影響して、農作物が育ちやすい気候にしていると噂がある。
    それを調べろという依頼を受けたのが魔法道具管理局局長のレインと、魔法局何でも屋のマッシュだった。
    場所が場所なだけあり、数日かけて調査を行うため、寝泊まりをさせてもらう教会に挨拶に行く途中であった。


    「ようこそおいでくださいました神覚者様方。滞在される間は是非この教会をお使いください。奥に1部屋だけですがご用意させていただきましたので。……それと、お越しになられる際にベッドはおひとつで良いとお聞きしたのでてっきりおひとりで来られるものだと思っていましたが……寝袋などご用意いたしましょうか…?」
    「いや、ベッドは1つで問題ない。お気遣いいただき感謝する」
    「……左様でございますか。ま、まあ、滞在される間は使用人として村の者をお付けしますので、なんなりとお申し付けください。後で挨拶に来させますので」
    「承知した。さっそく例の魔道具を見せていただきたいのだが……」
    「それでしたらこちらに」
    「あ、じゃあ僕外見てきていいですか」
    「……いいだろう。問題は起こすなよ」
    「うす」

    マッシュは難しい話が始まると思い早々に撤退し、村を見て回ることにした。
    この村は都市部から離れていることもあって、イノセント・ゼロの影響をあまり受けていなかったらしい。自然豊かな空間に実家を思い出し、マッシュものんびりとした気持ちになった。

    「あれ、見かけない顔…もしかしてあんたが、世界を救ったっていう神覚者サマか?」
    「ん? あなたは…?」
    「今回あんたの世話をする係のモンだよ! ここに来た旅人は俺が全員世話してやってるから安心しな」
    「はあ、どうも……」
    「いやー、この村じゃ若い連中は俺含めて数人しかいねぇから、あんたみたいな若い人が見れてうれしいぜ。じゃ、何かあったら遠慮なく言ってくれよ! またな、神覚者サマ!」

    あまり周りにいないエネルギッシュなタイプに、マッシュは圧倒されていた。しかし戦った敵の事も覚える事が出来ないマッシュは、数歩歩き出してすっかりその人のことを忘れてしまっていた。

    __相手に隠された悪意に気づくことも無く。




    「おかえり。どうだったよ、例の“神覚者サマ”は」
    「ガタイは良さそうだったが、強そうには見えなかったな。ほんとに世界を救ったのか? って感じ。あれならすぐ喰えそうだな。可愛い顔してるし」
    「ふーん。珍しく痛く気に入ってるじゃねぇか」
    「そりゃ久々の来客だし、俺も溜まってんだよ。ここに来る旅人なんて元々少ないんだから。あんな逸材、早々に逃げられてたまるか」
    「前より村に来る人減ったしなぁ。今まで返した奴で、誰か言いふらしてんじゃねぇか?」
    「そんなのできる訳ないだろ。言わねえようにしっかり“約束”して返してんだから」
    「ほんと趣味悪いよなおまえ。都市部で問題起こしまくって魔法警察から逃げるためにこんなとこ住んでるって聞いたが、まじでなにやって追われてんだよ」
    「そんなの言わなくたって分かるだろおまえなら! ここでやってる事と殆ど変わんねぇしな」
    「ほんとに趣味悪いなおまえ。……可哀想になぁ、世界を救った英雄様なのに、この村に入ったばっかりにこんな男にヤられる運命にあるなんて」



    ・・・



    魔道具を見終わったレインと合流したマッシュは、一緒に村の農作物やその育て方、気候なども調査をして、教会へと戻った。
    ご飯を食べ身を清めたあとは、部屋で今日あったことや見たものの話をしながら同じベッドに入った。
    2人で一緒に住むようになってから同じベッドで寝るようにしているが、その影響かレインと同じベッドでないと眠れないとマッシュが言い出した。そのため今回の遠征でもベッドは1つでいいと申し出たのだ。
    一緒のベッドで一緒に眠りにつくこの瞬間が、マッシュにとって最大の幸せだった。



    ☾·̩͙⋆



    2人が寝静まった夜中、部屋のドアが開き一人の男が侵入してきた。男は「スリープ」と唱え杖をひと振りした。魔法がかかったのを確認し、音を立てないようにベッドに近づくとマッシュを抱き上げて転移魔法でどこかへ消え去った。


    「早かったな。そいつが神覚者サマか」
    「ああ。こいつだけだと思ったが、もう1人ベッドで寝ていたな。まあ俺は可愛い顔の方が好きだから先に会った方を連れてきたが。こいつの手足縛っといてくれ」
    「猿轡はしないのか?」
    「こいつはそんな大きな声出さなそうだったから必要ねえだろ。たまには泣き叫ぶ声も聞きてえから……あー、早くヤりたくなってきた」

    もう一人の男が慣れた手つきでマッシュの両手両足を縛り、部屋に置かれていたベッドの柵に縛り付けた。男がかけた魔法の影響か、マッシュが起きる気配は全くなかった。
    マッシュを縛り終えた男は風呂に入ったもう1人の男に声をかけ、机の上に置かれた金を持って部屋を出ていった。


    𓈒 𓂂𓏸



    マッシュが目を覚ますと、薄暗い部屋にいた。
    さっきまで寝ていた場所とは違うし、なによりも隣で一緒に寝ていたはずのレインがいなかった。

    「……んぁ? あれ、れいんくん…? いない…てかなんで縛られてるの…? まあいいか」
    「おいおい、この状況が分かんねぇのか? 縛られてるんだからちったぁ動揺するなり暴れるなりしろよ…」
    「まあ慣れてるんで」
    「え、なに慣れるって。頻繁に起きるか? こんな状況」

    起きたら違う場所にいて、手足を縛られベッドに寝かされているなんて、普通の人なら絶望するか暴れるかするだろう。現に今までこの男が捕まえてきた人はもれなく全員が同じ反応をした。それなのに目の前にいる青年は慌てることなく、なんならもう一度寝ようとしていた。

    「ま、まあいい。そのうち嫌でも絶望することになるだろうからな」

    男はマッシュに馬乗りし、マッシュの着ていたシャツのボタンを1つずつ外していく。それでもマッシュは一切顔色を変えず、抵抗もしなかった。

    「おいおい、ここまで来ても抵抗しないのか? 俺は嫌がられた方が唆るんだけど」
    「え、趣味悪いですね。もしかして僕以外にもこんなことしてたんですか?」
    「まあな。時々ここに来る旅人を同じやり方で捕まえて、使い果たしたらこのことを言いふらさないようにしっかり言い聞かせて返す。中々スリルがあって楽しいんだぜ」
    「へー。がっつり犯罪者ですね」
    「その犯罪者にここまでされてるのに慌てないおまえはなんなんだよ…。もしかして、世界を救ったってのは嘘で、身体でも売って神覚者にでもなったのか? 噂によるとおまえ、魔法が使えないらしいじゃねぇか。おかしいと思ったんだよな、魔法も使えないやつがどうやって戦って神覚者になるってんだ?」
    「む、失礼な。僕誰にも身体なんて売ってませんよ。それに、僕の全ては僕の大好きな“旦那様”のものなので、売るところないです」
    「は? 旦那様だ? お前男だろ。何言っ」
    「パルチザン」

    男が言い終える前に扉の方から呪文が聞こえ、剣が飛んできた。剣は男だけを壁に突き飛ばし、その隙にマッシュはベッドに繋がれていた拘束を柵ごと外し、レインに駆け寄った。

    「遅かったですね。後ちょっとで襲われるとこでしたよ」
    「じゃあ少しは抵抗したらどうだ。お前にとっては造作もないだろう。これで何度目だ」
    「だってレイン君が助けてくれるからいいかなーって」

    男は喰らったダメージで未だ起き上がれないでいた。辛うじて目線だけを上げると、レインが目の前まで迫ってきていた。動かない体で這ってでも逃げようとするが、剣に阻まれ移動することができない。

    「あ、待ってくださいレイン君」
    「なんだ。用があるならさっさとしろ」
    「そんな急かさなくても、この人もう動けないですよ」

    マッシュは男に近づき目線を合わせるためにしゃがみ込んだ。そして捕まっていた時と同じような顔とトーンで、男を絶望に陥れた。

    「動けないとこ申し訳ないんだけど、この人…レイン君が僕の旦那様なので、しっかり覚えておいてください。まあ、嫌でも記憶から消えないと思いますけど。僕の旦那様、僕に関する事だと短気なので」

    男の元を離れ隣に立ったマッシュの腰を抱き、レインは杖をひと振りした。


    男は目の前に掲げられた剣の数に意識を失った。



    ─━╋   ─━╋



    「待たせたな。教会に戻って支度したらすぐ帰るぞ」
    「もう終わったんですか?」
    「ああ。調査は粗方終わっている」
    「もうちょっとレイン君とお出かけしたかったのに…」
    「……今度は仕事抜きで旅行でもするか」
    「やったー」

    (心配はかけたくないけど、つい助けに来るの待っちゃうんだよね。こういう事の後は絶対甘やかしてくれるし、なにより普段冷静で無口なレイン君が僕を思って相手をボコボコにする瞬間、かっこいいんだよなあ。__流石、僕の大好きで最強な旦那様♡)








    レイン・エイムズ
    マッシュの夫。同性婚が認められていない世界だったが、マッシュのために法律を書き換え結婚した世界公認の夫婦。
    イノゼロ討伐後、マッシュに手出しをするヤツらが出てきて手を焼いていて、マッシュなら余裕で逃げられるはずなのに何故か逃げないから余計困っている。でもその不届き者達を始末する前に、必ず敵に向かってマッシュがレインのことを旦那様と呼び、謎の自慢をしているから満更でもない。でも危ないし心配だからやめてほしい。


    マッシュ・バーンデッド
    レインの妻。世界公認。レインのこと大好き過ぎて困ってる。
    初めて捕まっちゃった時はびっくりして逃げ出そうとしたけど、レイン君が助けに来てくれて敵をボコボコにしてた。そのガラの悪さに惚れ直した。かっこよすぎる僕の旦那様。
    それ以来捕まっちゃっても助けを待つようにしてる。そしてレインは自分のものだと敵に分からせるために敢えて挑発してる。


    モブ男その1
    犯罪犯しまくって魔法警察から追われていたので、都市部から遠く離れたこの村に身を隠している。村の人にはいい顔をしてここまでやってきた。時々村に訪れる旅人の案内役を買って出て、信頼関係を得たところを襲い欲を満たしている。
    今回謎の通報がありボコボコにされていたところを捕まった。警察病院で保護しているが、社会復帰どころか罪を償うこともできないぐらい身体的にも精神的にもやられていたそうだ。


    モブ男その2
    その1同様警察に追われてこの村に身を隠している。その1がやっている事に気づき、協力関係を持ちかける。その1が捕まえた人を縛り逃げないように見張る。それでお金を貰っていた。趣味悪、と思いながらも娯楽のないこの村で過ごす唯一の楽しみだった。
    最近村で姿を見なくなった。
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