【飯P】寒い日ひらりと揺らめくその白が、ボクは好きだった。
空に靡く雲の白よりも、新雪の滑らな白よりも。
だが、その「好き」が形を変え色を付けて、苦しみに変わっていったのはいつからなのだろう。尊敬を込めた好き、がいつの間にか胸を刺す痛みに変わっていったのはいつからなのだろう。
「ボクも新しい服が欲しいです。ピッコロさんの服を」
この白に込めた想いは、きっと純粋だったはずだ。
「大好きです、ピッコロさん」
大好き、という言葉は紛うことなき親しみだったはずだ。
なのに、年月と共に色付き恋に変わっていく。
◇
真冬の神殿は、肌やら肺やらがチリチリと凍てつくほど寒いから好きじゃない。けれどしょっちゅう通っているのはそこに己の想い人がいるから。
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