SOUYA.(シメジ) 書きたいものを書いてます。〈一次〉台本関連は📖小説やノベルゲーム関連は📕〈二次〉二次創作は✒二次オリジナルは✏ ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 31
ALL 語り部紹介 彼ただif 彼春 彼ただ 語り部if 語り部小噺 rabbitsoul doragonsoul SOUYA.(シメジ)MOURNING📕彼ただ過去かわいい(語彙の消失)「来い」――がそう言って祈梅に竹刀を向ける。その目はおいたが過ぎた祈梅を怒る時の父親のようでやはり血が繋がっているのだと痛感し、震えた。「ずぇりゃあッ!」そう叫んで勢いよく振り上げた竹刀はカランと祈梅の手からすっぽ抜けた。「肩の力抜きやがれ、阿呆」――はその手に持つ竹刀で祈梅の肩をポンと軽く叩く。久し振りの手合わせ。いつも――の陰口を言う大人も居ない空間で兄弟2人の静かな場所で。兄が居なくならないかいつも気を張っていたから。兄を負かしてみたいと意気込んでいたから。「……だってよォ……」「泣くな、面倒臭ェ」「兄ィと手合わせ久し振りだからよォ…」「オメェ、それを言い訳にすんならやんねェぞ」「・・・・・・っやる!」祈梅はぐりぐりと涙を拭いて竹刀を拾う。そしてその顔をもう一度上げた時、先程の弱気な弟はどこにも居なかった。「だぁあッ!」パシッ――!竹刀がぶつかり合って音が鳴る。いつもは龗神の眷属達がお互いを高め合う大きな道場で兄と2人きり。祈梅は自然とその呼吸が上がってくるのを感じた。「・・・っ、腕上げたな祈梅」「兄ィこそ相変わらず強ェ……っ!」き 959 SOUYA.(シメジ)MOURNING📕秋彩さん独白?また書いた覚えのないやつ出てきた…。何これくそエモ…あまりにもしんどそうに笑うものだから思わずその身体を抱き締めた。 美冬君、無理しなくていいんだ。 辛いと泣いてもいいんだ。 それでも彼は泣かない。 もう充分、“心”で泣いたと笑うのだ 思い出は消えない。 忘れない限り消えない。 だから、忘れたくないのだと。 誰かに胸を借りる事も出来る。 でもそれをしないのは、 まだやるべき事があるのだと 彼は独りで泣く。 僕も彼女も、相棒さえも居ない場所で雨に打たれながら泣く。 僕と共に居た時も泣いたのはあの1回きり。 涙を見せるは弱味を見せるのだと妖怪達は声を揃えて言う。きっと彼も幼少の記憶が染み付いているのだろう。 嗚呼、歯痒い。知っているのに何も出来ないのは本当に歯痒い 美冬君、傍に居てやれず済まない。 420 SOUYA.(シメジ)MOURNING📕彼春寄りかもしれん美冬のお話は毎度切なくて温かい。―――ねえ、知ってますか十又さん。俺結構寂しがり屋なんです。強がりなんです。弱虫なんです。……知ってますよね、それを、情けないと一喝して俺を立ち上がらせてくれたのは貴方ですもんね。なのに、立ち上がった俺の隣に貴方は居なくて俺、寂しいんです。強がるんです…弱くなるんです。強く、なったはずなのに。刀を握る手はもう震えていないはずなのに。貴方が隣に居ないだけで。とても冷たい風が吹き抜けて。あの時―――。走らなければ良かった、なんて。誰かが聞いていたら怒られそうな事をよく考えます。俺も戦っていたら結果は、未来は、変わっていたでしょうか。バチン、と。強めに額を小突かれて我に返った。「……祈梅さん……」「辛気臭い顔、止せ。酒が不味くなる」そう言って猪口に入った酒を一気に飲み干した彼は何考えてやがる、だなんて心配する。昔より丸く、優しくなった彼にそれでも俺は何でもないですよ、と笑った。なんでもないのだ。昔の事を、思い出すのはよくある事で。昔の、辛い事を思い出すのもよくある事。それを笑い話に出来るまで表に出すなと言ったのはあの黒猫だ。だから、そんな大昔の誰かさんの言葉に従って。 1423 SOUYA.(シメジ)MOURNING📕彼ただTwitterSS供養。完結させてるの珍しいな…。美冬の一人称間違えてるのはしれっと修正しました。「何か、聞こえませんか?」 ある日の夕刻頃、美冬君がそう言った。何かと聞くと「歌のようなものが聞こえます」と僕も耳を澄ましてみるけれど何も聞こえない。聞き間違えじゃないかな、と首を振ればそうですかね、と寂しそうに居間の本を片付ける彼に僕は立ち上がって書斎に籠る旨を告げた。 歌……、歌ねぇ……。 そう言えばこの時期だった気がする。涼夏と共に妖怪退治に行ったのは。歌で人を惑わす妖怪で彼女に悪意自体は無かったけれど依頼だから、と涼夏は彼女の声を奪った。暫くは大丈夫だろう、なんて哀しそうに微笑んでいた彼だって本当は奪いたくなんてなかったんだろう。 暫くは、だなんて。自分が奪った声の先に居ないって言うのになんて無責任な師匠なんだと思わず八つ当たりしそうになる。寸で思い留まり、息を吐いた。 4171 SOUYA.(シメジ)MOURNING📕彼ただと彼春要素あり?こんなの書いてたっけ…。TwitterのSSをお引越し中なのですが、書いた覚えのないエモいものが出てきたので…「秋彩さん、俺強くなりたいです」そう言った君は弱々しかった。僕が教えられたらどんなに安心するだろう。でも僕が君に教えられるのは強くなる術ではなくて世界を諦める術なんだろう。僕は師のように賢明ではいられない。優しく世界を見ることなんて結局真似すら出来なかったそれでも君は僕を慕ってくれた、敬ってくれた。たったそれだけで生きていて良かったと自分を許しそうになる。「面倒じゃのぉ、相も変わらず」なんて酒好きの黒猫が言う。面倒、そうだな・・・そうだよね。でも僕はお前のように流離うようには生きれない。留まる事しか出来やしない「兄ィ!」・・・嗚呼、懐かしい声がする。あの子は結局僕を追ってきてしまった。あの時は鬱陶しかった好奇心に溢れた目も今じゃ濁ってしまった。僕のせいだろうか、僕のせいだろうな。でもごめんね、僕はもう少し『生きていたい』。我儘な兄でごめんよ「秋彩さん、俺強くなりましたよ」全てが終わって君は自信を持ってそう言った。僕が教えなくとも君は一人で立てた。僕が教えようとした世界を諦める術なんて最初からこの子の中には無かったのやもしれない。僕は師のように賢明でも優しくもない。でも弟 767 SOUYA.(シメジ)MAIKING📕彼ただ結構前にTwitterで書き連ねてたSSを保存する為、まんま転載。途中までしか書けてない…(*`ω´)ぐぬぬ。「はぐれた・・・」 後悔の滲む声を出したのは四季神社で神主業を学ぶ弟子の美冬だった。その傍に師である秋彩と酒好きの猫又の姿は無い。周りは異形な者達が歩き連ねていてそこが虚世と分かる。美冬は周りを見渡してこそりと溜息を吐いた 事の始まりはいつもの如く、神社に届いた妖からの手紙だった。師はそれを読んで「出掛けなければいけなくなった」と忙しく準備をしていた。美冬は留守の番をする気満々だったが、「美冬君も行くんだよ」と言われ驚いたのは言うまでもないだろう。そして何故か十又すらも着いてきてしまい、 神社の番は伊苅さんに任せる事になってしまった。随分戸惑っていたが大丈夫だろうか。まぁそんなこんなで「依頼を済ませよう」と慣れたように虚世を進んでいく秋彩と十又に着いていくことが出来ずに美冬はとうとうはぐれてしまったのだ。今頃少し反省していればいいのに、と思いながら美冬は足を進めた 2333 1