俺と二振目は珍しく揃いで非番だった。
と、いうのも俺は極の修行ののち、再び兄者と共に出陣する機会が増え、一方で二振目は日々遠征へと出掛ける事が多く、帰還したと思えば演練へ参加、演練で調子付いたところで再び遠征に出掛けていくという繰り返しだ。そういぅた日々が続き自然と顔を合わせる機会が少なくなっていたところだった。
とは言ったものの久方振りの非番に特別な予定も入れておらず、俺と二振目は各々、洗濯や拭き掃除など本丸内で日々の務めに従事している者を手伝おうということになった。
だが仲間思いの面々に折角揃っての非番なのだから二振りでゆっくりしてこいなどと言われ、内番着のまま宛所もなく森を歩いていた。
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