嫉妬に始まり 理解者がいない人生。心の内を聴いて欲しいが、独り善がりになってしまうだろうか。
柔らかい朝日と目覚める前の静けさは孤独な自分に寄り添ってくれている空気だ。シェアハウスは至近距離に気配があっても心の内の孤独感までは慰めてくれない。たんまり膨れていた新聞も配り終え軽くなった。忙しない朝から逃げるようにバイクを走らせる。数週間前より過ごしやすい気候にはなりつつあるが、残暑でじんわり汗をかいている。そそくさと制服から着替えタイムカードを切り、バス停まで早歩きで進む。大学に入学してから2週間経過していた。先週まではシラバスとにらめっこしていたが、いざガイダンスが始まると大学生らしくなってきたと胸が躍る。
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