かべうちのかべ @mahokabeuchiakaまほやくのかべうち。壁打ちの結果であがった物を細々と載せる。学パロと両片想いが好き。 ☆quiet follow Yell with Emoji POIPOI 22
ALL ぶねすて2023 ブラネロ 冬春パロ 月花パロ 学パロ 魔法舎 東CP無 現パロ かべうちのかべDONEお題箱で頂いた。「ネロ猫とブラッドりーのお話」です。なんでかミスラも出てきます。ありがとうございました。※ネロ猫ちゃん、絶対ツンしてるのが似合う、ろしあんぶるー的な猫だと思ってかいている。『昼寝と猫』 春の終わりがけ、まだ、太陽の光が穏やかに降り注ぐ日。面倒な任務もなく、かといって他にやることもないブラッドリーは、暇に任せて魔法舎のすぐ裏にある森の木陰で寝ていた。そこへ、かすかに草を踏みしめる音がなる。目を閉じたまま少しずつ近づいてく足音の気配を探れば見知ったもので、警戒するものではない。むしろ安心する気配だ。だが、いつもに比べて音も小さく、近づくまでの時間もかかっているのが気にかかり、まだ重い瞼をゆっくりと持ち上げれば、少し先にいたのは水色の猫だった。 「あ? ネロ……? なんで猫なんかになってんだよ」 そう問えば、猫は違うとでも言うように「ナァ!」と険しく鳴いて毛を逆立てた。 ――なんだよ。俺様相手に隠せるわけねぇじゃねぇか。だいたい名前を呼んで怒るなんて、本人だと言っているようなものだろう。 1910 かべうちのかべDONE海街のラプソディのログストがあまりにもブラネロだったからブラネロにした。オエちゃんも可愛い。『夜の来訪者』 久しぶりの静かな夜。 ベッドヘッドに寄りかかり、足を投げ出すようにして本読んでいた俺の耳にガチャりと鍵の開く音がした。 かけていた鍵を勝手に開き、ノックもなしに開く扉。 こんな風に部屋に入ってくるやつは一人しかいない。 開いた扉を睨みつけながら、そいつへ向かって文句を言ってやろうとした。 「ノックくらいしろっていつも言って……」 が、開いた先にいたのは文句を言おうと構えていたブラッドリーと、もう一人。 「こんばんは。ネロ」 「オーエン?なんで?」 「ねぇ、今すぐ舌が溶けそうなくらい甘いホットミルク、つくってよ」 「え?……あぁ、ちょっと座って待っててくれ」 よく理解も追いつかぬまま、ホットミルクが飲みたいと請われれば動いてしまう。空腹なら軽く何かつまめるものがあったほうがいいだろうかと考えてしまうのも料理人の性だろう。 2887 かべうちのかべDONE東オンリーの展示物。東の話。ほのぼの。かわいい。が目標。『東のおだやかな一日』「ファウスト、見ろ」 久々の穏やかな時間、誰もいない談話室でソファに座り、本を読でいた僕に突然声がかかる。ドアを開け放って足音高く近づいてくる人物はそちらを見なくても分かる。聞き慣れた自信満々の力強い声。明日の授業までは特に用事がなかったはずだ。その予想を裏付けるように、後ろからバタバタと駆けてくる人物が「シノ!」と呼んだ。 急に騒がしくなった空気に、小さく溜息を吐きながら諦めたように本を閉じた。ここで相手にしなければ後々が面倒になる。 「マッツァー・スディーパス」 僕の目の前で立ち止まったシノは、説明も何もないまま、よどみなく呪文を唱えた。言い終わると同時に光が集まり、そこには黒くツヤのある毛並みの小さめの猫が現れた。光の入り方によって青みがかって見えるその毛はシノの髪色と同じだ。瞳は燃えるような強い赤。どうだとでも言うかのように、すましてこちらを見上げている。 2670 1