カリスマモンスター ジェヒョクから歩み寄ってくれなければ、ヒョンスはずっと片想いのままでいただろう。その状態で悩んでいる方が長く自分勝手に彼のことを考えていられるから、そうしていたかった気持ちもなくはない。
もし偶然どこかで会うことがあっても、どんな顔をして何を言えばいいかわからなかった。お互いの人生を乱したくなかった。忘れて欲しかったのだ。
実際会ってみれば結局「一生会いたくなかった」なんて、傷付けるような言い回しで迎えてしまった。だがその困惑さえ予測していたように、彼は一緒に呪いを解いてくれた。そのためにヒョンスがいる飛行機を選んだのだ。最悪、無視されて拒否されると思っていたのなら、会話ができただけでも前進したという判断で、次の段階へ策を練ったのか。
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