知らぬは本人ばかりなり。 最近、ロビンがお酒を飲みすぎている気がする。
――とマスターから相談され、心当たりがあまりにもあるものだから、咄嗟にフォローも何も出来なかった。
「まあ……そうかもしれませんね」
というか、昨日も彼の愚痴と惚気に付き合って散々飲んだ後だ。サーヴァントなのに二日酔いとかどういう理屈だとは思うが、件のロビンフッド氏はまぁまぁ酷い顔色で朝食のスープを啜っていたし、自分も寝起きは若干気分が優れなかった。彼女はそんな彼を心配しているのだろう。
「マスターから言ってみたらどうです?」
「定期的にそれとなく言ってはいるんだけどね」
なんかどんどん悪化しているような、とマスターはアイスカフェラテをストローで啜る。
「やっぱりストレスとか溜まってるのかな……何か聞いてたりしない? わたしが聞いてもいつもはぐらかされちゃって」
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