Cutie magic5パーティ会場に通された空とアルベドは、案内をした男と別れて、本日の主役である人物を待っていた。
会場内にはクロスのかかった円形のテーブルが規則性を持って配置され、その上にはキャンドルや花の装飾、立食形式にはぴったりなあらゆる食事が広げられていた。鮮度の高そうな野菜、香ばしく焼かれた肉料理、宝石の展示でもされているかのようなデザート。ここにパイモンがいたなら端から端まで残さず全て平らげそうだなと、今は不在の小さな妖精を思った。
あまり目立たない場所にいようと決めた二人は、会場の中心から遠い壁際で待機していた。そろそろかな、とアルベドが豪奢な時計を見上げると、長針が12を指した瞬間に照明の一切が落とされて、代わりにスポットライトが扉の前を明るく照らした。ざわついていた声は途端消え失せて、どの人も見守るように、光の場所へ眼差しを注ぐ。
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