sc16受「幼児化」 爆処景 最近、謎の奇病が流行っているらしい。らしいというのは、その症状があまりにも現実離れしているのと、オレがまだそれを実際に目にしていないからだ。
あまりにも突飛な症例に、弊部署では流行病ではなく何かしらの毒薬などが仕込まれたのではないかと事件性を見出しているほどだ。ただ、発症者からはなにかを異様なものを口にしたなどの証言は得られていない。まあ、証言生えられなくともオレもただの病でそんなことがあるものかと疑っていた。
そう、疑っていたのだ。目の前の二人を見るまでは。
「う?」
「ん!」
ちいさいいのち。
脳裏に浮かんだその文字列は何も間違っていない。
親友に呼び出されやってきた会議室の扉の向こうの景色に驚いて固まってしまった。すぐさま飛んできた扉を閉めるようにとの指示に慌てて音を立てながら密室を作る。それからやっとそれを改めて見直した。
3706