【フォ学ブラネロ♀カイオエ♀】恋心が打ち砕かれました(モブ視点)「だから、さっきの水着はさすがに」
「なんで? 君だけ着るわけじゃないからいいじゃない。おそろいだよ?」
「うー」
お代わり自由の珈琲で課題に取り組んでいた俺は、その時隣から聞こえてきた声に思わず息を詰めた。
案内してきた店員が、メニューを置いて去っていく。
「オーエン、荷物こっち置く」
「ありがと」
少し低めの、優しい声。間違えるはずがない。
バレないようにそっと、そっと隣に視線を飛ばす。
「!」
そこには、ネロさんがいた。
まさか休日に会えるなんて。
運命じゃないかな? 運命って思わせてくれ!
俺は心のなかでガッツポーズを決めながら、視線を慌てて課題へ戻した。
ネロさんは合併前の元不良校の生徒だけど、気さくで優しくて、勉強熱心な人だ。
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