迷子野薔薇ちゃんに続いて可愛いらしいキッチンカーに並び、苺のミルクティーを注文する。お金を払ってお釣りをもらい、ピンクのカップを受け取り振り返ると。
そこにいるはずの野薔薇ちゃんはいなかった。
「………???」
人通りの多い日曜日の東京。
野薔薇ちゃんに誘われて朝から買い物に出る事にした。真希さんと私と、(いつもの)荷物持ちの虎杖くんと伏黒くん。それから真希さんが狗巻先輩にも声を掛けてくれて、パンダ先輩はパンダ故にお留守番のやっぱり6人。
朝からショッピングを楽しんでランチして、少し小腹が空く時間。私は飲み物を片手に辺りを見回す。
「……え、どうしよ…」
心の声が思わず小さく漏れた。
あまり東京に土地勘がない私は、買い物と言えば誰かに着いて行くばかりで。正直、この人混みの街中にひとりと言うのは初めてだった。
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