安息日求ム!「順位が出たぞ!」
「ああ、赤点じゃありませんように…」
某日、ノーブルベルカレッジの渡り廊下には人集りができていた。先週終わった期末試験の結果が貼り出されたのだ。上から全教科の総合点の高い順に、学年の全生徒の名前が記されている。昔から変わらないやり方だった。上位の顔ぶれもいつも変わらない。そう、いつも…
「待て、フランムが…」
一人の生徒が小さく声を発すると、そこに集った者たちの視線は一斉に貼り紙の上の方に集中した。
「いない!」
「えっ、会長が?」
「本当だ!どこにいるんだ?いつも5位以内には必ず…」
集団の視線がずるずると下りていく。皆、無意識に息を潜めていた。
「…いた」
「嘘だろ…」
「フランム、何か休んでたテストあったっけ?」
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