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    ゆるはら

    主にちょっと表では載せられないようなSSを投げる場所です

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    ゆるはら

    DONE髭切と和泉守兼定で審神者の取り合いする話 ※設定は玉子ふわふわよりふわふわ――ここはどこだろう?
    確か本丸の廊下を歩いていたはずなのに、いつまでたっても廊下が終わらない。
    そんなはずないのになあ、とおもいながら、歩き続けても、走っても、ぜんぜん出口がない。それどころか廊下の先が真っ暗闇でぜんぜん見えない。
    「どうしよう…………」
    途方に暮れて、引き返した方がいいかな、と振り向こうとした瞬間。
    「駄目だよ、主」
    「ひゃっ!?」
    柔らかい声とともに、目の前が掌でふさがれる。聞き覚えのある声。
    「うしろの正面、だーれだ?」
    「…………髭切、さん?」
    「はーい正解」
    ぱっ、と手を離して、ばあっと目の前に現れたのは、髭切さんだった。
    「主、こんなところでいったい何をしているんだい?」
    「え、えと…………な、なにしてたんだっけ…………」
    「ありゃ?覚えていないのかな?…………それは困ったね」
    うん、と頷こうとして、ぎゅっ、と手が握られる。髭切はでも大丈夫、といつも通りの優しい笑みを浮かべた。
    「僕が、主をちゃあんと連れて行ってあげるからね。心配しないで、ついてきてね」
    「う、うん…………」
    「そうそう。いいこ」
    ゆったりと手を引かれて、廊下を歩く。確かにさっきと違う雰囲 1755

    ゆるはら

    MOURNINGHello again, cinderella/峻玲←蒼&郁(未完)
    今月末で削除する乙女垢で連載していたのですがどうにも完結のめどが立たないためこちらへ
    なお話が進んだら瀬尾さんが容疑者となり郁人さんと交流、捜査に峻さんと荒木田さんが組むことになってバチバチ、玲ちゃんがその間を取り持って、最終的に峻さんが渡米することに、みたいな展開の予定でした。完結できなかったのは完全に私の力不足です。
    .Hello again, cinderella
    目を開ければ、そこは知らない天井だった。
    素肌に布団の感触。久しく味わっていない気怠さ。
    「…」
    ころりと寝返りを打った瞬間。あまりの非現実ぶりに悲鳴が上がりかける。
    それでも「ぎゃ」とか「ふぇ」ぐらいは出ていたかもしれない。ばっちりと不機嫌な寝起き顔――かなり整った――と目が合う。
    「…」
    「…」
    今にも舌打ちしそうなほど眉間にシワを寄せた彼に、なんといったらいいものか逡巡して末。
    「…おはよう、ございます?」
    「……………」
    「あの、ご気分は…」
    「………………チッ」
    ――舌打ちした。
    「あ、あの………」
    「…………。」
    舌打ちしたイケメンは、なにやら複雑そうな表情をした後で、大きくため息をつきながら、一人シャワールームへと向かっていってしまった。
    (え、え、ちょ、ちょっと)
    やがて何事もなかったかのように出てくると、ん、と顎をしゃくった。
    「は」
    「使えよ」
    「………」
    「心配しなくても黙って出てったりしねーよ」
    「いや、上着探してて」
    こういうときの、あまりの自分の経験のなさに悲しくなってくる。こういう、いわゆる『やっちゃった』 5709

    ゆるはら

    REHABILI今日の松さに ※微中の人ネタがあります ※やまとかおちとかいみはない「松井さんは猫と犬どっちが好き?」
    彼は少しだけきょとん、としたあとで、そうだね、と考えこんだ。
    「血の色はどちらも赤いからね」
    「そんな話してないよ」
    「うん……でも、血色がいいのは元気な証拠だからね」
    ほら、と、松井さんは私のほおにふわりと触れた。
    「今日の主はちょっと寝不足かな?鏡は見た?少しだけ色が薄いよ。」
    なんなら、とわたしの右手首の脈に、自分の手首の脈を合わせてくれる。
    ――とくん、とくん。
    確かに彼にも流れている、それ。
    「……僕の血を分けてあげたいぐらいだよ。ああ、それとも瀉血する?」
    「け、けっこうです」
    丁寧にお断りを淹れたけれど、けれど。
    「…………松井さんが大変になったらその時は…………」
    ぐっと手首を握ると、松井さんの掌が重なった。
    「駄目だよ。そんな事は絶対にさせないから」
    ね、と。松井さんが、笑いながら、
    「…………鼻血が出てるよ」
    「つい」
    ――てへぺろじゃないと思う。
    「いまのちょっと犬っぽかったかも」
    「そうかな。僕はでも、主の方がらしいと思うけどね」
    「松井さんまた鼻血出てる」
    そんなことないよ、と言って拭いている松井さんはどこか猫に似ていた。
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    ゆるはら

    REHABILI今日のぶぜさに ※一口団子と俳優ネタある ※やまとかおちとかいみはない「豊前さん、わたしに可愛く愛してるよって言ってみてもらえませんか」
    一瞬だけ目を見開いて、彼はおう、と頷いた。
    「よくわっかんねーけど、いいぜ。『愛してる』」
    「だめ。もっと可愛く」
    「んあ?」
    「かわいく!すていじに立つみたいに!」
    急かすと、少し迷った後で、彼はにこおっと笑って篭手切くんみたいに言った。
    「『愛してますよっ、主!』…………これで、いいか?」
    「ありがとう大好き!」
    満足したわたしはそのまま頭を下げて立ち去ろうとして、動けないことに気づく。
    ――あれ?いつのまに壁際にいたんだろう?
    「んじゃ、今度は俺の言うこともきーてもらわねーとな。主?かわいーく、『愛してる』って言ってくれちゃ」
    思わずキョトンとした。
    「…………わたしでいいの?」
    「おう。あんたじゃなきゃ乗れねーからな」
    よくわからなかったけどわたしは精いっぱいぶりっこした。
    「『愛してるよっ』………これで、い、んん~~!!?」
    急にがばっと覆いかぶされて引きはがそうとする。
    「豊前さん重い!重いよ」
    「あんたが可愛いこと言うのが悪い。ほーと…………甘いけね」
    ――今舐めたのお団子じゃなくて私のほっぺだよ豊前さん 501