貴方だけ。「これと、そう、あとですね、」
嬉々としてタブレットを操作するアストス。念願叶ってジャックと同棲する事になった。
まさかジャックから言われるとは思わなかった。
しかも人前で。
周りはおろか自分でさえ衝撃のあまり固まっていた。そして動きが見えたと思ったら、アストスは涙が溢れ、ジャックは困り、いや、周りのみんなが困りに困った。混沌だ。
その中で必死に宥めるジャックの姿は、初めて見る顔をしていた。
…そんな顔を向けているのは私だと思うとさらに涙が溢れた。
「アストス、これじゃ足りないか。どう、すればいい。…」
そっと抱きしめられれば、貴方に包まれているようで酷く安心した。
可愛い、愛おしい。そう思ったのはいつ頃だったか。いつの間にか手元に置いておきたいと思った時には告白をしていた。…どうやら場所を間違えたようだが。気にしない。
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