三日後もよろしく 太宰の住むアパートの一室。カーテンの隙間から朝日が射し込んでいた。
「……ん?」
敦が布団の中、自分の携帯でカレンダーを見ていると、三日後の日付でリマインダーが設定されている。曰く『可燃ごみの日』。しかし自分はそれを設定した覚えはない。しかも敦の住む社員寮の可燃ごみの日は昨日だった。なんだろうと思っていると隣で太宰が怠そうにのっそり体を起こす。「おはよう敦君」と欠伸を噛み殺しながら云うので、敦もおはようを返す。それから、この人に訊けば分かるんじゃないか? と敦は隣の太宰に携帯の画面を見せた。
「ねえ太宰さん。この『可燃ごみの日』ってなんですかね。僕こんなの設定した覚えないのに」
「ああ、それは私がやったのだよ」
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