シンデレラタイムが終わっても──ここは、どこだ?
意識のはっきりしない頭で周りを見渡す。目が覚めたら知らない場所にいるなんて、まるでマンガみたいだ。
ふと、自分の服の惨状に気づく。
「はあ?!なんじゃこりゃ、ボロボロじゃねえか!」
裾はほつれ、服もツギハギだらけでこれはまたなんとも…みすぼらしい。
おまけにいつもの頭のリボンは灰で薄汚れた頭巾に変わっている……ん?
床に散らばる汚れたハタキに、雑巾に、目の前の暖炉。高級そうな。これってもしかして。
「シンデレラ!もう掃除は済んだのかよ?」
聞き覚えのある声と共に重厚そうなドアが開けられる。
そこに立っていたのはドレスを着て扇子を持った──
「倉間!?それに速水、浜野…?何してんだよ、お前ら……?」
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