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    Sasame

    @promenade2019

    RK推奨の字書き

    妄想を書き綴っております。
    原作者様、出版社様とは一切関係ございません。


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    無断転載、無断使用、無断引用は認めてないぞ😛

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    Sasame

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    ほらね……現実逃避よろしく、とばかりに書いちゃったよ。
    ツイで書いてたのと違うネタでね!( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ \ \

    甘い系を書いてみたかったからさ……
    I˙꒳​˙)コッソリ


    原作以上の獠香ちゃん。

    #シティーハンター
    cityHunter
    #冴羽獠
    saeha
    #槇村香
    makiMurakami
    ##CH

    「……珍しいわね」
     目の前の光景に思わず言葉が出た。
     依頼人だった女性に誘われて獠が外に出掛けてから四時間。日付が変わる前に獠はアルコールの匂いを纏って帰ってきた。
    「獠、お水」
     リビングのテーブルに突っ伏して眠る獠に声をかけてみたが「う~」と小さく唸るだけで目を開ける様子はない。
    「さて、どうしようか」
     大柄な獠を抱えて部屋へと連れて行くのは困難だ。だからと言って季節の変わり目である今の時期に、このままにしおいて風邪をひかせるのも忍びない。
    「獠、お水ここに置いてるからね」
     獠の顔の近くにペットボトルを置いて部屋へと毛布を取りに行く。
     依頼人の護衛と共に敵の情報を得る為にこの一週間、獠は昼夜問わず動いていた。
    「やっぱり疲れていたのに無理してたのね」
     敵に狙われる怯える依頼人に獠はいつものように『もっこり』を口にして迫り香がハンマーで制裁していた。そして依頼が終わる頃には毎度のごとく依頼人は獠に惚れる。
     獠と香は公私共にパートナーであると告げても依頼人の『一度だけでも冴羽さんと食事がしたい』と懇願する姿に香は『NO』とは言えなかった。
     依頼を受けた時点で二人の関係を告げていれば言えたかも知れない。けど、そうしなかったのは仕事とプライベートを別ける、と獠と約束したからでもある。
     珍しく気が乗らない獠と依頼人を送り出すと時、獠は香の耳元で「直ぐに帰るから寝ずに待ってろ」と言葉を口にした。
     獠に抱かれるようになった香はその言葉の意味を理解している。仕事中は獠との行為だけじゃなく唇を重ねることさえしなかった。
     仕事が終われば話は別であり、今宵獠は香を抱くつもりでいると。
    「獠、ほら横になって」
     フローリングに枕を置いて獠に声を落とすと「う~ん、みず……」と返る言葉に香はペットボトルの水を口に含んで獠の唇へと重ね口の中へと少しずつ水を流し込んだ。
     コクリ。と獠の喉が動く。
     同じように水を数回飲ませると眉間のシワが解れて獠はそのまま倒れるように横になった獠の身体に香は布団を被せた。
    「寒くないわよね」
     ポンポン、と獠の肩の上で手を弾ませる。
    「そう言えば、彼女お酒に強いって言っていたような」
     二十代後半、香と歳の変わらぬ依頼人は仕事の関係で昨年東京に来るまで、海に囲まれた島で育ち成人してからはよくお酒を口にしていた。と。
     獠がここまで酔いつぶれたと言うことは早めにデートを切り上げようとしてくれたのだろうか。
     すやすやと眠る獠の顔を眺め香はどうしたものかと考える。
    「……あたしもここで寝ようかな」
     依頼人に付き合わされたとは言え、獠が仕事で疲れていたのも事実。その彼をリビングに残して自分だけベッドに眠る気にはなれなかった。
     布団を捲り香は獠の傍で横たわる。フローリングの冷たさはあるものの恋人の体温が高いのもあり寒くはない。
    「……黙っていればイケメンなんだけどな」
     眠る獠の頬に唇に指先が触れる。
    『香』
     名を呼ばれ見つめられことに随分慣れた頃だ。いつもと違い香から獠の寝顔を見つめるのは何だか擽ったい気もする。
    「おやすみ。獠」
     獠の鼻先に触れるだけのキスをする。
    「う~ん、かおりぃ……」
    「へっ? あっ」
     獠の左腕が上がり香の背中へとまわり抱きしめられる。
    「ちょっと! 獠ぉ!」
     顔の距離が近い。頬を擦り寄せられ香の唇に獠のそれが掠める。
    「獠ぉっ!」
     身動きが上手くとれない。けど甘えるように擦り寄る獠を突き放すこともできない。
    「香ぃ……あいしてる……ぞ……」
     この状況で落ちる寝言に香の顔は紅く染まる。
    「勘弁してよ……」
     寝ずに待ってろ。そう言ったのは獠の方。香が言葉通りにしていたのは獠と同じ気持ちだったからであり、それに応える気でもあったから。
     
     お預けを食らっていたのは自分だけではなかった、と獠が気づいたのは朝日がリビングを染めた後。


     了
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