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    ある

    Mrin_SHLH

    DONE【大人へなる君との約束】の続き。ふみやの誕生日をお祝いする中で結ばれる天ふみです。
    作中にお酒の話が出てきますが、作者の知識はそこまで深くないので多めに見ていただければ幸いです。

    1シーズンがそろそろ見終えそうな所まで来ました。カリスマブレイクビジュアルの天ふみ最高ですね。
    大人へなった君との約束 壁に掛けられた時計が、ゆっくりと時を刻んでいく。その様子を、天彦は自室のベッド脇に腰掛けながらぼんやりと眺めていた。
     あと数分後に二本の針が頂上へ辿り着いたその瞬間、日付は四月二十九日へ変わる。同居人の一人である、伊藤ふみやの誕生日である。
    “ふみやが誕生日を迎え二十歳になったら、天彦が用意した酒を一緒に飲む”
     四か月前の天彦の誕生日に、ひょんなことからそんな約束を交わした。
     あっという間だったような長かったような、不思議な四か月だった。その間にも、ハウスの皆と初詣へ向かったり、節分で豆まきをしたり、バレンタインに依央利による抜き打ちチョコチェックを受けたり、と様々なイベントを共に過ごした。けれど、頭の片隅にはあの冬に交わした約束が常にあり、それを思考することが天彦の楽しみにもなっていた。
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    いしえ

    PAST22.11.06発行『色物三撰』より玉道(玉鼎×道徳)である一作を再録。(しぶ掲載作でもある)
    全然毛色が違うのに互いに頼れる玉道の自然な空気が描けていたらうれしいです。
    原作でわぁわぁテンパる道徳をたしなめている冷静な玉鼎がすごく好きです。ゲーム『仙界伝弐』でもこの二人は何かと対で…弟子への愛情の系統が似てそうだなぁと。なんか、何かしらが通ずる二人、的な…
    色物三撰・相談 case2/玉道の場合「道徳よ。楊戩の、運動競技の相手をしてやってはくれないか」
    「やあ、玉鼎! スポーツとあらば、喜んで!」
    「助かるよ。私にも付き合える部分はあるのだが、あの子が今研鑽したいのは、どうも、天然道士レベルの身体能力の再現らしくてね」
     そんなやりとりをしながら、思い出すのは遠い日の出来事。今も続くその習慣は、記憶共々褪せることはない。
     その日も玉鼎は、道徳のもとを訪ねた。頼まれたのは、こんなこと。
    『…何か、幼い弟子と一緒に親しめる運動など、知ってはいないか』
     彼のもとに最近幼子が弟子として迎えられたらしい、ということだけは知っていた。どんな子でどんな名か、子細は聞かされていないけれど、道徳にとって必要な情報は三つだけ。一つ、玉鼎が自分を頼ってきた。二つ、彼には幼い弟子がいる。三つ、彼は、その幼弟子と親交を深めたいらしい。これだけで、じゅうぶんだ。
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