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    himmel_blumen

    DOODLE2019年3月に公開していたまどマギ式魔法少女パロFling Posse編(帝幻+乱数)の断章の再録です(特に前半は断片的です)
    2019年当時の情報で書いています。
    まどマギの基本設定(魔法少女は人外の存在と願いを叶える契約をする・契約の代価として魔女(人外の存在)と戦う・持ってる宝石の魔力が尽きたら死ぬ)が前提ということだけわかればパロ元知らなくても多分読めます。
    桂冠詩人とフォルトゥーナ
     素寒貧で公園に座り込んでいた時に、そいつは現れた。困っているのなら願いを叶えてやろうかという、小さな白い生き物が。
     戦いの運命を受け入れるなら何でも願いを叶えてやる、とそいつはいった。何と戦うんだ。そう問えば色々説明してくれたが、何だか夢物語のような話だった。世界を害する魔女だとか、何だかそういう話だ。幻太郎の小説の方がまだ地に足がついていると思えるくらいに、そいつの話は現実離れしていた。
     一通り話を聞いて――三割も理解できなかったが――、だけど俺は断った。
     誰かに与えられた幸運など、何が楽しいというのだろう。そういうものは自分でつかみ取ってこそだ。だからそんな奇跡に用はない、と言ったら、そいつはあっさりといなくなった。
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    ミヤシロ

    DONEペンドラゴンのお話。アニメ71話の内容を含みます。
    お話を書くにあたって香水を購入しました。某ショップではお試し用が販売されていて便利です。
    Velvet Orchid(Tom Ford)、Mojave Ghost(Byredo)、Arancia di Capri(Acqua Di Parma)
    Velvet~は男性でも使えるらしい。かなり強め。クロムには甘すぎるかも。イメージ香水って難しい。
    夢か現か 気がつけばクロムはベッドに寝かされていた。
     瞬きをし、ぼんやりとしたまま目を開けると、記憶にない天井が翠の双眸に映る。“お目覚めですか”と声を掛けられそちらに視線を遣れば、線の細い若い男が背を向けて本を読んでいた。穏やかだが隙のない男とは面識がなくクロムは相手の名を知らない。男と会話を交わすものの彼は疲労困憊のあまり意識を保てず、すぐさま再び昏睡状態に陥った。
     その後どれほどの時間が過ぎただろうか――再度憶えなき天井を見、クロムはようやく己が連れ去られたのだと理解した。
     頂上決戦で倒れた彼は担架に運ばれ、本来ならばXタワーの医務室に搬入されるはずだった。だが正体不明の者の手に落ち、彼は世間的には行方不明という扱いになった。常人ならば事実を知ったならば恐慌をきたすであろう。あるいは警察に訴え出るか。しかし彼は平然とした表情でもって異常事態を受け入れ、得体の知れぬ者に対しても感情の揺らがせはしなかった。
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